時は2012年。新しい法律が欧州司法裁判所で決定されました。それによってイギリスでは、車の運転をするために借金をしなければならない女性がいるという状況に!?
今回実用化されるという制度、それは一体……?
■欧州司法裁判所が決定した男女平等の精神
これまでは女性ドライバーへの自動車保険が、割引されていました。その割引が禁止されることが欧州司法裁判所で決定されたのです。
2012年12月21日から施行されるこの新規定は、同年3月から、どういった方向に決定するのかということがEU圏で話題になっていました。
日本でいえば最高裁にあたる裁判所の決定になるので、控訴・上告といった可能性がありません。これにより女性の自動車保険料は平均3割ほど高くなる見通しが立ち、逆に男性の保険料は下がる見通しが。
これまでの制度は男女平等の精神に反するとしてくだされた今回の決定ですが、これにより車を手放さなければならない女性や、生活費を切り詰めて保険に当てる、果ては借金をしないと保険料を維持できないといった状況に。
イギリスでは女性ドライバーの事故率が低といわれ、事故発生の中心は若年男性に集中しています。男女平等の精神にはのっとっていますが、危険走行をする人の保険料を高くするべきだとの声も。
■日本の自動車保険の現状
今回の法改正にあたり、イギリスでは自分の保険料が値上がりすることに気付いていない女性も多いといいます。もし同じことがが日本で適用されたら、メディアの話題の中心になることは間違いないと思うのですが、日本ではそもそも女性割引という保険制度がありません。(※例外はあるかもしれません)
都内と地方都市では車の使い方が異なる上、路線が張り巡らされた都内では生涯無免許で過ごす人も珍しくありません。生活の使用頻度に合わせた保険料設定は妥当といえるかもしれませんね。
年間走行距離や年齢、事故歴に合わせた保険料設定が主流。国内では保険加入せず運転をするという恐ろしいことをする人はほぼいないはず。
殺人マシンにもなりえる車。法でがんじがらめに規制することで運転することを合法にしているわけですから、万が一の人身事故に備えて任意保険加入はもはや常識です。
法改正後は、イギリス旅行の際にレンタカーを使うときの保険料に留意してみましょう。男性が運転をするほうが保険料が安いかも!? この話題を機会に加入中の保険料を見直す良い機会かもしれませんね。
(さとう敬子)