スバルのティザーサイトやプレスリリースで、徐々にその内容が明らかになってきたスバルのクロスオーバーSUV4代目フォレスター。ここではフォレスターの歴史を軽く振り返って見ましょう。
【初代】
フォレスターの起源は1995年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカー、ストリーガです。
スバルの4WD技術とワゴンパッケージングをアクティブなスタイリングで包み込んだ乗用車進化型のマルチスポーツ4WDとして提案されました。ご覧の様にフェンダー形状が異なるぐらいで、ほぼフォレスターの形はできあがっています。250psのターボエンジンを積む点も同じでした。
翌1996年10月30日には発売前のフォレスターが24時間世界速度記録に挑戦。
そして平均速度180.82km/hを達成し、栄えあるハーマントロフィーを獲得しました。さらに世界速度記録233.341km/hも達成し、翌年2月13日に世界最速SUVの称号を掲げて初代フォレスターが発売されました。
初代モデルはストリーガのコンセプトや世界速度記録に挑戦している事からもお分かりのように、オンロード性能を重視した道を選ばないSUVという印象でした。
200mmのロードクリアランスを持ちながら、スバルの誇る水平対向エンジンと、熟成された足回りで抜群の高速安定性やハンドリング性能を兼ね備えた、まさに新ジャンルのクロスオーバーSUVを開拓者として注目を集めました。
【2代目】
2002年2月に登場した2代目モデルでは、一転してオフロード性能を重視したモデルに変わりました。
しかし、初代フォレスターオーナーの中には、それまで好評だった高いオンロード性能を持つサスペンション設定のモデルが無い事を受け入れられないという声もあったことから、追加モデルとしてオンロード性能を重視したクロススポーツやSTI Versionも追加されています。
このようにオフロード色の濃いX系モデルとクロススポーツ・STI系のオンロード性能重視のモデルの2ラインが設定されていたのが2代目です。
【3代目】
クロスオーバーSUVとして、2つの系統が選択出来た2代目でしたが、2007年12月に発売された3代目となる現行型ではオフロード性能を重視したSUVと言うイメージに統一されました。
tSやS-EDITIONといったスポーツモデルも追加されましたが、3代目ではオフロードの似合うスポーツSUVと言うイメージが定着しました。
こうして歴代フォレスターを見てみると、卓越したオンロード性能を持ったSUVからモデルチェンジ毎にオフロード指向へシフトしていったのがよくわかります。
もちろん、オンロード性能が犠牲になったわけではないのですが、フォレスターの販売が好調な海外では、オフロード性能の高いSUVとして確固たる地位を築いているため、4代目もオフロード色の濃いモデルになりそうです。
個人的には追加モデルとして、是非とも先代のクロススポーツやSTI Versionといった快速SUVの登場にも期待したいですね。
(井元 貴幸)