【新型ワゴンR誕生】歴代モデル一覧、その進化を振り返る

5代目ワゴンRがデビューしました。いまや軽自動車のメインストリームであり、月販目標16,000台というモデルですが、初代モデルから振り返れば、けっしてエース格として生まれたわけではありませんでした。

 ワゴンRのはじまりは1993年9月。計画当初は月販数千台というサブカテゴリ的な位置づけだったものの、適度なハイトワゴンボディの使いやすさから人気爆発。グレードも増え、モデルチェンジごとにメインストリーマーとしてレベルアップしてきました。
そんなワゴンRを初代モデルから最新版まで、スリーサイズや車重データと共に一気に見ていきましょう。

  ●初代ワゴンR

デビュー年月:1993年9月
全長×全幅×全高:3295×1395×1680 mm
車重:760kg (FF・3AT)
軽自動車の規格でボディが小さい時代に登場した初代。デビュー当初はバンパーが素材のまま無塗装という道具感あふれるクルマとして登場。運転席側は1ドア・助手席側は2ドアの1・2ドアが標準でした。

 ●2代目ワゴンR

デビュー年月:1998年10月
全長×全幅×全高:3395×1475×1680 mm
車重:770kg (FF・3AT)
軽自動車のボディサイズ規格が拡大した1998年10月に、他メーカーと同時にフルモデルチェンジ。5ドアが基本となり、またエンジンは新世代のK6A型を中心としたラインナップへ進化しています。 

 ●3代目ワゴンR

デビュー年月:2004年9月
全長×全幅×全高:3395×1475×1645 mm
車重:820kg(FF・4AT)
初代ワゴンRを思わせるスクエアなシルエットをまとった3代目は、フロントにサスペンションフレームを持つなどボディを大幅に進化させています。3気筒直噴ターボエンジンをトップグレードに載せたのはトピックスのひとつ。 モデル後半に「スティングレー」が追加されました。

 ●4代目ワゴンR

デビュー年月:2008年9月
全長×全幅×全高:3395×1475×1660 mm
車重:810kg(FF・4AT)
流れるようなヘッドライトなどスタイリッシュさも手に入れた4代目は、リヤシートのスライド機構を標準装備するなどパッセンジャービークルとして意識したモデルチェンジといえました。一部グレードでは5MTが選ぶこともできました。 

●5代目ワゴンR

デビュー年月:2012年9月
全長×全幅×全高:3395×1475×1640 mm
車重:780kg(FF・CVT)
そして、最新の5代目ワゴンR。エンジンを新世代のR06A型にチェンジ、 ボディもハイテンを積極的に使った軽量設計となっています。さらに蓄冷剤を利用したエアコンや減速エネルギーによる充電をリチウムイオンバッテリーに溜めるシステムなどにより、歴代最高の省燃費カーとなっています。

ボディ全長・全幅は軽自動車の規格で決まってきますが、全高や重量などの変化を見ていくと、ワゴンRに求められる要素が時代ごとに変わっていることが想像できます。そして最新モデルでは、その安全装備などを考えると、旧規格の初代よりも軽いボディに仕上がっているといえるのも、また驚きではないでしょうか。
(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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