ついに低転がり抵抗とウェットグリップ両面で最高ランクのタイヤが登場!【TOYO NANOENERGY 0(トーヨー ナノエナジー・ゼロ)】

 2012年、東洋ゴム工業から低燃費タイヤの新ブランド『NANOENERGY(ナノエナジー)』が誕生しました。

すでに発売されているナノエナジーシリーズは2種類でした。

NANOENERGY 1(ナノエナジー・ワン)

そして、

NANOENERGY 2(ナノエナジー・ツー)

これまで、ナノエナジー・ワン、ナノエナジー・ツーと低燃費タイヤをデビューさせていますが、同ブランドのフラッグシップモデルとして2012年7月2日より発売されているのが『NANOENERGY 0(ナノエナジー・ゼロ)』となります。

NANOENERGY 0(ナノエナジー・ゼロ) 195/65R15 91H

なんといっても、ナノエナジー・ゼロの特徴は、国内タイヤラベリング制度が定める転がり抵抗係数、およびウェットグリップ性能という両基準において最上位等級を初めて達成し初の全国発売となった(※福岡・佐賀エリアの一部店舗を除く)市販タイヤという点にあります。

国内タイヤラベリング制度とは、JATMAが業界自主基準として策定し、転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を示す制度。そして、ナノエナジー・ゼロは「転がり抵抗性能AAA/ウェットグリップ性能a」という最高レベルの性能を誇るのです。

一般的に、転がり性能とグリップ性能は相反します。ですから、それぞれで最高レベルを達成するというのは、技術的に難しいこと。そうした難テーマをクリアしたのが、トーヨータイヤ独自の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」です。 

スーパーアクティブポリマーを増量して、フィラー分散性を改良し低転がり抵抗を実現。また、スーパーグリップポリマーを採用し、ウェットグリップを向上させた。

新開発の「 スーパーグリップポリマー」によりウェットグリップ性能を向上、それに伴うエネルギーロスをナノバランステクノロジーによって改善、さらにスーパーアクティブポリマーを増量することで転がり抵抗を軽減しているということです。

また、タイヤのリブ幅の最適化や周方向サイプ配置、パターン浅溝化によるブロック変形の抑制といったデザイン面での改善に加え、高剛性ベルトの採用による歪みの低減、設計の高精度化および加工の工夫といったトータルでの性能追求が、国内初市販となる「転がり抵抗性能AAA/ウェットグリップ性能a」という最高レベルの達成につながりました。

 なお設定されているのは、プリウスの標準サイズでもある 195/65R15 91Hの1サイズ。そのプリウスを使ったナノエナジー・ワンとの比較テストによれば、ウェット制動性能が5%アップ、ドライ制動性能が6%向上しているとのこと。

ウェットグリップはNANOENAGY 1に比べ5%向上!

2012年10月より欧州でも販売開始されるという「ナノエナジー・ゼロ」。日本発の低燃費タイヤとして世界の省燃費に貢献することを期待しましょう。

■トーヨータイヤジャパン
http://toyotires.jp/

(山本晋也)

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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