試乗して初めて実感したシトロエンDS3の意外な魅力とは?

プジョー・シトロエン・ジャポンが7月7日の七夕にシトロエンのDSシリーズを体感できる試乗会、「CITROEN DS Line Experience Tour 2012 in GOTENBA」をマースガーデンウッド御殿場で開催。

箱根大観山での イベントを後にしたAvantiはこちらの試乗会へ向かうことに。

8月1日に発売開始となる「シトロエン DS5」の先行試乗会も兼ねており、会場にはDSシリーズ3兄弟が6台展示され、駐車場では12台の試乗車がズラリとスタンバイ。

試乗は事前予約制。Avanti自身、珍しいフランス車に乗れる機会とあって、2010年3月に導入された話題の「DS3」の試乗を予約。(この時点でDS5は既に予約枠満杯…)

「DS3」はDSシリーズの末っ子で独創的なスタイリングの3ドアコンパクトハッチバックモデル。小さく見えますが、スリーサイズは 3965×1715×1455mm とやや幅広な 3ナンバーサイズ。

試乗車はBMWと共同開発した156ps/6000rpm、24.5kg・m/1400~3500rpm を発生する1.6L 16バルブ直噴ツインスクロールターボエンジン搭載の「スポーツシック・ウルトラプレステージ」。今年4月導入の本革レザーシート仕様の最上級グレード。(299万円:受注生産)

6速MT仕様でサスペンションは前がマクファーソン、後がトーションビームを採用。エンジンをスタートさせてまず驚くのは車両の外観からは想像できないほど静かなキャビン。

走り出してもエンジンの音源が遠くに感じられる程で、静けさにさほど変化は有りません。

低速からグッとアクセルを踏み込んでみたのですが、いわゆる「ドッカン・ターボ」感覚では無く、過給域外でややクルマの重さ(1190kg)を感じるものの、回転数が上がって過給域内に入ると胸のすくスポーティな加速感を味わえる「燃費にも配慮」した味付けのようです。

足回りはドイツ車と比べてもさほど違和感が無く、硬質ながらも上質でバランスのとれた乗心地を提供。勿論突き上げるような事も有りません。後方視界も特に問題無し。 

インパネ廻りは意外にも凝った作りで、ダッシュボードにカーボテックを採用するなど、高級車然としており、キャビン内は高級レザーの香りに包まれています。レザーシート座部やシートバック中央には時計のベルトをモチーフにしたお洒落なウォッチ・ストラップデザインが施されており、この辺りにフランス車の拘りを感じます。

車両価格はターボ無し120psモデルの249万円から。156psのターボ仕様(通常シート)が269万円なので、VW Polo GTI (179ps)の294万円と比べても妥当な設定と言えそうです。

DS3に乗るまでは初めてのフランス車という事もあって正直、少々身構えていたのですが、実際に乗ってみると6MTのシフトフィールもかっちりしており、いい意味で肩透かしを食わされる感じで、フランス車独特の「らしさ」は正にデザインに有りと言うのが今回の個人的な結論。

フランス車のエレガントなエクステリアが好みで、且つ3ドアでもOKならDS3はお勧めの一台と言えそうです。

■シトロエン公式ホームページ
http://www.citroen.jp 

■イベント詳細
http://www.citroen.jp/news/2012/ds_in_gotemba2012.html

 (Avanti Yasunori

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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