働くクルマの中でも、子供たちに人気なのが消防車。とりわけはしご車は街中でも見かける機会も少なく、レアなクルマとも言えます。
そんなハシゴ車ですが、アメリカのはしご車には運転席がふたつあります。
アメリカではセミトレーラータイプのはしご車が主流ですが、広大なアメリカでも街中ではセミトレーラーでは曲がりきれない所も数多く存在します。
そこで、トラクター(牽引車)部分の通常の運転席に加え、後部のトレーラーにもステアリングを装備してトレーラーのタイヤを操舵することができるようになっており、街中でも小回りを効かせて走行する事が可能です。
後部で操舵が出来ると、こんな走行も出来ちゃいます。
後部運転台の運転の様子はこんな感じです。
トラクターのドライバーと息が合わないと、うまく曲がれないどころか逆にどこかにぶつかってしまいそうですが、命を救う緊急車両ですので、かなりのスピードで走行しています。
息が合わないと困るのは車庫入れの際も同様で、かなりの熟練の技が必要な気がします。
しかしながら、前後の運転手の息がぴったり合っていれば、トラクターのドライバーはかなりラクに運転できるようになると思いました。
トレーラー側のドライバーは、右折だからと言って、必ずしもステアリングを右に切るわけでは無く、状況に応じて右折でありながら左にステアリングを切る必要もあるので、初めて乗った人はパニックになるかもしれませんね。
日本ではセミトレーラータイプのはしご車は存在しませんが、4WS(4輪操舵)のはしご車が活躍しています。
アメリカ全土に導入されているはしご車で比較的多いのは100ft Tillerと呼ばれるセミトレーラータイプ。ハワイにもセミトレーラータイプのはしご車が存在しますので、海外旅行等で見かける事があるかもしれませんね。
ちなみにハワイの消防車は黄色で海難救助の為にサーフボードを積んでいるのが特徴です。
(井元 貴幸)