ハチロクやマーボーが登場するEV-Cクラスが面白い!【オールジャパンEV-GP】

電気自動車によるレースシリーズ「オールジャパンEV-GP」には、三菱i-MiEVや日産リーフ、テスラ・ロードスターといった市販電気自動車以外に、エンジン自動車を改造したEVコンバート車が参加するEV-Cクラスがあります。5月27日に袖ヶ浦フォレストサーキットで開催された第2戦には3台の市販車改造車が参加していましたので紹介しちゃいましょう

これはマーボーことスズキ・マイティボーイをECにコンバートしたクルマで、コスモウェーブが製作しました。

 

コンバートEVの名の通り、エンジンを28kW出力の直流モーターに換装してあります。トランスミッションはそのまま残っていて、袖ヶ浦では3〜4速をメインに使用しているそうです。

 

搭載されるバッテリーは100Ah容量のリチウムイオン電池を46個搭載し、総電力量は14.7kWhとなっています。

 

屋根にはソーラーパネルがついていますが、これはアクセサリー12V電源用。

 

市販車と比べると急速充電ができないため、バッテリー充電に課題は残るそうですが、決勝レースではi-MiEVを抜き去って、リーフも捕まえる勢いを見せてくれました。

 

 

千葉県自動車総合大学校からは2台のEVコンバート車が参加していましたがそのうちの1台がAE86をコンバートしたEV86。

 

ボンネット内には4A-Gに代わって50kW出力のモーターを搭載。モーターの上にはコントローラーが配置されています。

 

 

車内にはリチウムイオン電池がびっしりと搭載。

 

バッテリーとバッテリーマネジメントシステムのモニタ以外はハチロクそのまま。トランスミッションもそのまま使用しているとのことです。

 

このEV86はマイティボーイとクラストップ争いをしながらi-MiEVを抜き去る姿が印象的でした。

 

 

千葉県自動車総合大学校の2台目はAE111レビンのEVコンバート車。

 

 

こちらは交流モーターインダクション(誘導)モーターを搭載し、モーターコントローラーがボンネット内に鎮座。さらにモーターの上にはバッテリーが搭載されています。

 

助手席フロアにはバッテリーがないのでノーマルっぽい印象。トランスミッションは2速ホールドで運転しているそうですが、これは回転数を上げることができる交流ブラシレスモーターゆえのメリットかもしれないですね。

 

 

リヤシート部分はバッテリーが占拠。

 

 

そしてトランク部分もバッテリーが収まっています。

 

 

今回はこの3台しか参加していなかったのですが、i-MiEV、リーフ、テスラのワンメイク状態のEV1〜3クラスと比べて、3種3様のEV-Cクラスの方が見ていて面白いと思いました。やっぱりレースは色々なクルマが走るのが楽しいですよね。

(ぬまっち)

【写真ギャラリーをご覧になりたい方は】 https://clicccar.com/2012/05/29/159605

この記事の著者

ぬまっち(松沼 猛) 近影

ぬまっち(松沼 猛)

1968年生まれ1993~2013年まで三栄書房に在籍し、自動車誌、二輪誌、モータースポーツ誌、鉄道誌に関わる。2013年に独立。現在は編集プロダクション、ATCの代表取締役。子ども向け鉄道誌鉄おも!の編集長を務める傍ら、自動車誌、バイク誌、鉄道誌、WEB媒体に寄稿している。
過去に編集長を務めた雑誌はレーシングオン、WRCプラス、No.1カーガイド、鉄道のテクノロジー、レイル・マガジン。4駆ターボをこよなく愛し、ランエボII、ランエボVを乗り継いで、現在はBL5レガシィB4 GTスペックB(走行18万km!)で各地に出没しています。
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