トヨタは今週末開催されているニュルブルクリンク24時間耐久レースの開催地であるニュルブルクリンクサーキットにて、“GAZOO Racing tuned by MN〔GRMN(ジーアールエムエヌ)〕”のコンセプトカー「SPORTS FR Concept」を展示しています。
トヨタは今年のニュルブルクリンク24時間耐久レースにレクサスLFAと2台のトヨタ86で参戦しています。
GRMN SPORTS FR Conceptはトヨタ86をベースに、専用のフロントバンパー、オーバーフェンダーやリヤウィングを装備したエクステリアだけでなく、インテリアには専用バケットシートや、ロールケージ、追加メーター等のサーキット走行を前提としたインテリアとなり、他にもサーキットで通用するメカニズムとして、以下の機能部品も装備します。
・GRMN専用ツインチャージャー(スーパーチャージャー+ターボチャージャー)
・GRMN専用チューニングサスペンション
・GRMN専用ブレーキキャリパー&ブレーキローター
・GRMN専用デュアルエキゾースト
・前後異サイズアルミホイール&タイヤ
特に注目なのは専用ツインチャージャーの装備。
86、BRZが登場した時から過給機の搭載は物理的に無理とされて来た経緯がある事から、このツインチャージャーの搭載には世のクルマ好きが最も注目しているといっても過言ではないと思います。
しかしこのコンセプトモデルは搭載エンジンは明らかにされておらず、エアアウトレット付きのフードの中に納まるエンジンがBOXERエンジンなのかは不明です。
ボンネットフードにはインタークーラー用のインテークは無いので専用バンパー内に収まる前置きタイプだと思われますが、これだけでは搭載エンジンがBOXERでないとは言い切れません。
確かに低重心がウリの水平対向エンジンの場合エンジン上にインタークーラーが搭載されることが殆どですが、パイピングを短く出来るメリットはあるものの、その容量はサーキットなどのレースシーンでは容量不足になる事が多く、実際WRCに参戦していたインプレッサのWRカーではフロントノーズにラジエターと大容量のインタークーラーをV字型にマウントしていました。
このSPORTS FR Conceptのフロントバンパーは市販モデルよりもフロントに突き出ており、もしかしたらココにVマウントされたインタークーラーが収まっているのかもしれません。
レースだけでなく展示車両である『GRMN SPORTS FR Concept』にも世界中の注目が集まります。
■ニュルブルクリンクでGRMNのコンセプトカーを展示(トヨタ自動車)
http://www2.toyota.co.jp/jp/news/12/05/nt12_0510.html
(井元 貴幸)