Day1の様子はこちら
かくして全日本ラリー選手権第一戦のDay2の朝は晴天で迎えた。
開催地の唐津は最高気温も20℃に達する正に春の陽気である。桜の花びらの舞う中、JN4クラスの勝田VS奴田原の息詰まる闘いは、この日最初のSSから再開された。
SS11「白木々場リバース1」(3.63km) 勝田3:38.3/奴田原3:38.6 0.3秒、僅かに差が開く。
SS12「三方ショート1」(6.63km) 勝田5:26.3/奴田原5:28.3 ここでは2秒と差が開いた。
SS13「肥前1」(1.33km) ここは後川内ダムを周回するコース。今回ギャラリーステージとして観客も入っている。勝田52.2/奴田原50.9 このごく短いステージで奴田原は1.3秒を削り取る。
SS14「白木々場リバース2」(3.63km) 勝田3:37.2/奴田原3:37.3 タイム差はほとんどない。
SS15「三方ショート2」(6.63km) 勝田5:26.8/奴田原5:27.7 SS12より勝田が僅かにタイムを落とし奴田原がタイムを上げたが、未だ0.9秒の差が埋まらない。
SS16「肥前1」(1.33km) 勝田51.4/奴田原50.7 …届かない。雌雄は決した。
「ラック名スバルSTI DLインプレッサ」勝田・足立組はツール・ド・九州を優勝するだけでなく、Day1,2ともに各デイごとの上位3位までのドライバー/コ・ドライバーに与えられる「デイポイント」6点(3×2Day)を獲得し完勝した。そして同一イベント7連覇である。
「ADVAN-PIAAランサー」奴田原・佐藤組はSS1以外は勝田・足立組以外に0.2秒以上負けることはなかった。昨年はトラブルで4位で終わった事を考えれば、デイポイントも4点(2×2Day)獲得し、最高ではないが上々の開幕戦ではないだろうか。
3位には榊・井手上組の「加勢eレーシング・ランサー」が入った。昨年の2位再現とはいかなかったが、表彰台を死守した。
今回からインプレッサに乗換えた「CUSCO ADVAN インプレッサ」柳澤・中原組と「ハセプロCL☆DLインプレッサSTI」福永・奥村組は表彰台には届かなかった。
また、地元の牟田選手を擁する「CUSCO ADVAN インプレッサ」牟田・加勢組はSS13ギャラリーコーナーを抜けた先のコーナーで接触、クラッシュ。その場から動けなくなり、無念のリタイアとなった。
JN3では今年もメロンブックス/眞貝旋風が吹き荒れた。
前後を走っていたJN4のマシンが軒並みリタイアした為、「メロンブックスCLテインBRIGインテ」眞貝・田中組はJN4全ての完走車に続く総合8位であった。リザルトではタダのJN3クラストップに見えるが、一時は他のJN4クラスに喰い込む走りで総合9位のマシンに1分の差をつけた。
今年はシリーズタイトルを狙う眞貝選手、86の前に立ちはだかる壁としては正に最強だろう。
JN3クラス表彰台は「DL☆BPF☆SPM☆INGINGセリカ」(ZZT230)の曽根・桝谷組が2位、「エナペタルADVAN久與レビン」(AE111)の山口・島津組が3位に入った。
注目の「GAZOO Racing 86」だが、Day2は他車のペースアップからやや後退、6位。
次戦は86のドライバーは香川秀樹選手と交代、筒井選手はグラベル(未舗装路)はミラージュで参戦する様だ。
JN2は、Day1最初のSSからのリードを守った「KYB YH itzz クスコ フィット」丹羽・永山組が緒戦を飾った。
2位は「TAKUMI CRAFT ADVAN KYB Vitz」の川名・安東組が2.7秒差で「豊田自動織機・ラック・DL・BRIGヴィッツ」天野・井上組を抑え切った。
JN1では「TG厚木OKU安斉自工ADVANマーチ」の小泉・小泉組が2位以下に1分以上の大差をつけ優勝。
2012年の全日本ラリー選手権ラウンド1が終了した。
しかし、シリーズの半分以上はグラベル(未舗装路)。今季初グラベル、勝田VS奴田原はどうなるのか。割って入るのは誰か?第2戦は4/28~30に愛媛県の久万高原で開催される。
[関連サイト]
第1戦 ツール・ド・唐津2012 http://ww21.tiki.ne.jp/~gravel-msc/
第2戦 久万高原ラリー http://www2.odn.ne.jp/mac/index.html
JRCA(JapanRallyChampionshipAssociation) http://www.jrca.gr.jp/
(川崎BASE)
【写真ギャラリーをご覧になりたい方はこちら】https://clicccar.com/?p=134266