トヨタ2000GT詳細撮影その7 ドア編

トヨタ2000GTのドアは前方向にかなり長いのです。窓枠とドア本体を比べてみれば良くわかりますね。これは乗り降りでの脚のおさまりをよくするため。

ドアの内装もかなり抉った形になっています。トヨタ2000GTはそれだけタイトなのです。

回転式のウィンドウレギュレーターとレバー式のドアノブが、この薄さを実現する肝となっています。余計なものがついていないのです。

シガーライターと灰皿もドアに装備。そして変速の許容速度もドアに表示。
それにしても4速で185km/hって、150馬力にしては随分速いですね。5速だと何km/h出す仕様なのでしょう。

ドアが前方に長いため、雨漏りが無いようにドアの内側に雨どいが設けられています。このあたりはトヨタのおもてなし精神でしょうか。

雨どいもかなり長い。そしてドアヒンジはかなりガッシリしたものが付けられています。こういった目に見えない部分にお金をかけることが高級感に繋がっているのでしょう。

ドアロックの金具はかなり薄型。そして乗り降りの邪魔をしないようにビス類のアタマは丸みを帯びています。こういうところにも気を配っていたのですね。

シートは本革。オーナーさんがトヨタテクノクラフトに依頼して純正仕様で張り替えているとのこと。見た目は浅いのですが、座ってみるとけっこう沈み込んで適度なホールド感があります。なんでこういうシートを今の時代に作れないのか?

(北森涼介)

 

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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