このところ業務提携で接近傾向にあった日産と三菱自動車が、さらなる展開。
「日産自動車と三菱自動車、国内OEM事業の拡大で合意」という発表がなされました。
その内容で、まず見逃せないのは、次の一点。
日産自動車から三菱自動車に対し、上級セダン「フーガ」の供給を2012年夏より開始すること
というわけで、長らく空席になっていた三菱の上級セダンがフーガOEMによって復活するという話。
三菱の上級セダンといえば、三菱の自負を英語にした「プラウディア」なんていうクルマもありましたが、やはりここで期待したいのは、あの名車の名前が復活すること。
それは「デボネア」です。
1960年代から20世紀の終わりまで、三代にわたって存在した「デボネア」こそ、三菱の高級車にふさわしい名前。ロングライフだった初代はもとより、二代目を思い出せば、その名前とフーガとマッチングがいいのでは? と思うのです。
この角張ったカタチの二代目デボネアに、AMGバージョンが存在していたことを覚えているのは、よほどのマニアかも知れませんが、ともかくこの頃の三菱車にはAMGバージョンというのがありました。
そして、先日のルノー日産とダイムラーの包括的な業務提携により、次期インフィニティのエンジンやプラットフォームなどがメルセデスと共通化されると発表がありました。
つまり、次期フーガ(インフィニティM)はメルセデス・ベンツのスキンチェンジになる可能性があるということ。
ならば、AMGのエンジンを載せることは不可能な話ではなく(ブランディングなどの問題は別として)、つまりフーガのOEM版であるデボネア(仮称)にもAMGバージョンを生産することは不可能ではありません。
まさに、バルブ期に登場した幻の名車(迷車?) 「デボネアAMG」の復活! というわけです。
いやはや、次期モデルに至るまでOEMが続いているかもわかりませんし、また三菱版フーガの車名が公表されたわけでもないので、気の早い妄想であります、悪しからず。
(山本晋也)