WRC参戦はDS3へと変更されましたが、シトロエンの基幹となるCセグメントモデル、C4がフルモデルチェンジを遂げて、7月1日より発売されることとなりました。
C4は発売以来、日本でもシトロエン中の45%もの台数を占めるということですから、まさい代表的なモデル。新型は先代の途中投入された1.6Lエンジンを踏襲するものの、価格を大幅に引き下げた感もあり、注目のモデルです。
そこでまず外観ですが、グリルレスとも思えたダブルシェブロンが存在感を増したのが印象的です(フロントグリルの大型化)。ボディは5ドアハッチのみですがカタマリ感ある力強さを感じさせるスタイリングで、新世代といった印象です。現在の「C」で始まる名称は先代C5から始まったワケですが、そこから一段と進んだ感じがします。
身近にC4のご先祖にあたるZXやクサラのオーナーがいるため乗る機会が多々ありますが、それらのどこか力の抜けた鼻歌気分の柔らかさ(?と個人的に感じています)とはずいぶん違った印象です。ボディサイズは全長4330(+35)×全幅1790(+15)×全高1490mm(+10)と、若干ながら大きくなっていて、サスペンションは伝統の前ストラット、後トーションですが、走りもスタイリング同様にソリッドな感じなのでしょうか?
エンジンはおなじみとなった1.6Lの自然吸気(120ps/16.3kgm:4速AT)とターボ(156ps/24.5kgm:6速EGS)で、ターボの出力だけは向上していますが、それよりも注目はターボ組み合わされる6速EGS(エレクトリック・ギアボックス・システム)でしょう。すでにピカソなどに搭載されていますが、待望の! という方も多いのではないでしょうか。
新世代の6速AT(AM6)は採用されませんでしたが、このクラスは4速ATで行く、ということなのかもしれません。もしかしたら、コストの関係かも。
しかしその分といってはなんですが、先進システムも多く採用されています。
斜め後方の死角に入った車両を超音波センサーで検知しドアミラー内のランプで知らせるブラインドスポット・モニターシステムや、坂道での発進を容易にするヒルスタート・アシスタンス 、縦列駐車が可能なスペースがあるかを知らせるパーキング・スペースセンサー、フロントソナー &バックソナー、滑りやすい路面でのホイールグリップを最適化するインテリジェント・トラクションコントロール などなど、クラスを超えた装備が備わります。
また全車に6エアバッグを装備、欧州の自動車衝突安全テスト「Euro NCAP」で最高評価の5つ星を獲得しています。
気になる価格はNAが256.0万円。ターボが299.0万円。先代のターボは300万円を超えていたことを考えると、バーゲンプライスに感じます。
今までどこか隙間といいますか、解ってくれ人だけ買ってくれれば良い、といった雰囲気が感じられたシトロエンですが、DSという新シリーズの誕生の基、Cシリーズはライバル達と真っ向勝負を挑んでいるようにも感じます。MTの設定がないのは残念ですが、新型C4は、このクラスの購入を検討する際に、外せないモデルであると言えるでしょう。
オフィシャルサイトはコチラ
非常に力強さを感じさせるフロントマスク。
リヤはすっきりとまとめられています。
2本のキャラクターラインが印象的です。
インパネ周りもかなりスポーティな印象です。
1.3㎡と広大なパノラマミック・ガラスルーフ。
ターボ仕様はレザーとファブリックにスウェード調のコンビシート。
380Lのラゲッジ。後席は6:4の分割可倒式です。
先代モデルはこんな感じです。
(佐藤みきお)
【画像が統べてみられない方はhttps://clicccar.com/33176】