地震から2週間がたち、いろいろディーラーさんからお話が聞けるようになりました。
首都圏は東北に比べれば被害が少ないですが、お話を伺うと結構大変なことになっているようです。
そこで建物の被害などではなく、自動車ディーラーの今、をご紹介したいと思います。
まず国産新車に関してですが、年度末決算を迎えながらも新車の製造が止まっているメーカーが多いことから、在庫車のみの扱いとなるそうです。
来店者は現在商談中の方がほとんどで、こうした商談に関しては順調に成約できているそうです。
ですが、困るのが計画停電。
顧客情報は本社(メーカー)のサーバー上にデータがあるため、ディーラーが停電にならなければ困ることはないそうですが、ディーラー所有の車両は本社に確認をせねばならず、本社が停電中だとアクセスできない。そのため停電中でも受信できるFAXを使って車両の確保をしなくてはいけないそうです。意外に思われるかもしれませんが人気のグレードやカラーは重なることが多く、タッチの差でなくなることがあり、購入車両の詳細が定まってきたら、急いで押さえるようにしているとか。
そして商談中以外の来店者で多いのが、今回の震災を期に買い換えを検討される方。
以前のスクラップインセンティブ(13年以上の車両を廃車にする場合、白ナンバーで25万円の補助がでる)のさいには「まだ乗れるのに廃車にするなんてエコじゃない」と買い換えなかった方達が、もしかしたら車中泊を強いられるかもしれないと買い換えを検討されるそうです。
そこで人気なのがミニバン&ハイト系。
トヨタではハイブリッドやノア&ヴォクシー、日産ではアイドリングストップ付きのセレナや、背の高いノート、ホンダではステップワゴンやフリードというわけです。
ちなみに以前から納期待ちが続いていたプリウスやセレナのアイドリングストップモデルですが、納期は全くわからないそうです。
少しずつ生産できるようになってきてはいますが、車種や仕様は限られている現在、人気モデルを買おうというのであれば、早め早めに動くしかないですね。
またすでに成約済みの方でも注意が必要です。
あるディーラーでは成約したものの納期が不明になったため、その間に車検を迎える方のための社有車を必死でやりくりしているそうです。
すでに納車整備に入っている車両の場合は時間がかかっても順次納車体制に入るため、数日の代車対応ですみますが、これが納期不明となるともう大変。
自社系列のレンタカーを手配しているそうですが、あまりに長くなった場合どうするのか? 頭の痛い問題が続いているそうです。
この影響は夏のボーナスシーズンまでおよぶ可能性があります。
例えばスバルですが、レガシィは年次モデルの切り替えで製造がとまっており、在庫も少なめ。インプレッサもWRX STIとなると、5月中の納車は無理だとか。
例えば6月に車検で買い換えを検討されている方は、早めに動いた方が良いでしょう。
写真と本文は関係ありません。
(佐藤みきお)