東海大学のソーラーチャレンジにパナソニックがスポンサード

オーストラリアで10月16日~23日に開催される世界最大級のソーラーカーレース「2011ワールド・ソーラー・チャレンジ(2011WSC)」に東海大学のソーラーカーチームが参戦します。そのソーラーカーの太陽電池とリチウムイオン電池をパナソニックが供給すると言う契約を8月24日に両車が合意。締結しました。

パナソニックが供給するHIT太陽電池は、結晶シリコン基板とアモルファスシリコン薄膜を用いて形成した独自開発のハイブリッド型太陽電池。簡単に言うと面積あたりの発電量が従来品に比べてきわめて高いというもの。特にソーラーカーは太陽電池を取り付ける面積が住宅などの屋根比べて極端に少ないために、発電効率の高さは死活問題。このHIT太陽電池は東海大学にとってもかなりうれしいものであるはずです。

そして、リチウムイオン電池がまたすごい。ニッケル正極を使ったエネルギー密度の高いもので、同重量であれば理論値としてリーフなどのマンガン正極のものに比べて1.3倍程度のエネルギー密度を持っています。これを18650型という単3電池サイズのものを何百本単位で搭載することになるので、これも東海大学には願ったりかなったり。

実際の話、太陽電池だけでは作った電気を効率よく使うことができない。一度溜め込んで必要量を取り出すことが効率よく電気を使うためには必要な要件となるのです。したがってリチウムイオン電池などの二次電池は非常に重要な役割を持ちます。このあたりは日産なども住宅などで研究している課題です。

太陽電池とリチウムイオン電池はセットで考えなくてはいけないと言うところを、闇雲に自然エネルギー推進を叫びたがる狂信的な方々にはもう少し勉強していただきたい。

産学共同でこういった実験を繰り返すことで実用化に向けて大きく前進していくのです。

レース結果を期待しています。

パナソニックプレスリリース>>>http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn110824-4/jn110824-4.html

(北森涼介)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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