15代目クラウンの「6ライトウインドウ」は古参客にも受け入れられるか?

トヨタ自動車が6月26日に発売した15代目となる新型「クラウン」は、「ロイヤル」「アスリート」「マジェスタ」を1モデルに統合。スポーティセダンの創出を狙いに、ロングノーズのFRらしいプロポーションや、ルーフからラゲージにかけて流麗なボディラインを実現しています。

TNGAに基づくプラットフォームを一新すると共に、ホイールベースを70mm延長。「6ライトウィンドウ」採用に伴い、これまでのクラウンのアイコンともいえる太くがっちりしたCピラーが細幅化されるなど、特にサイドビューの印象が多大きく変わっています。

現行レクサスLSやプリウス等でも採用されている「6ライトウィンドウ」は、車両後方の死角削減など運転視界の拡大に加え、伸びやかなシルエットの演出に寄与します。

トヨタが今回クラウンに「6ライトウィンドウ」を採用した背景には、同車ユーザーの平均年齢が60代後半に達していることから、走りも含めて若返りを図る狙いがあったためで、従来の延長線上ではなく外観を大きく変化させることで、その意図を体現しているという訳です。

同社によると、発売から1ヶ月間で月販目標(4,500台)の約7倍となる約30,000台を受注するなど、新型クラウンは好調な立ち上がりを示しているようです。

ただ、長い歴史を持つクルマ(1955年〜)だけに、大きな変化を好まない古参客にも同車の「6ライトウィンドウ」が抵抗無く受け入れられているかを判断するには時期尚早な面も。

新型クラウンのデザインに対する消費者の反応を見際めるにはもう少し時間を要することになりそうです。

Avanti Yasunori

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トヨタ クラウン
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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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