ニュルで最速ラップを叩き出した直後のミハエル・クルムが「時間」を気にした本当の理由とは?

今週末は「世界一の草レース」との異名を持つニュルブルクリンク24時間耐久レース。なのでニュルの話でもしましょうかね。

2013年秋にミハエル・クルム選手がGT-Rニスモを運転して叩き出した量産車最速ラップタイムが7分08秒679。

アタックに使ったのは普通のGT-Rニスモではないけど、オプションの「Nアタックパッケージ」を装着すればタイヤも含めて同じ仕様のクルマを誰でも購入できるのはご存知のとおり。

まあ「買うことができる」とは言っても車両と合計で2300万円オーバーだから庶民には高くて買えません…なんていう話はどうでもいいか。

S_131119-01-p001-1200x800

動画サイトでは、そのアタックのオンボードカメラ画像をクルム選手の解説付きで見ることができちゃいますよ。インターネットって素晴らしい。とりあえず見てない人は見ておきましょう。世界最速を疑似体験できますからね。

凄いなあ、トップドライバーって。

ちなみに「ちょっとアンダーステアっぽく見える」のは「あれがタイムを出す走り方」なのだと先日、本人が言ってましたよ。

ところで、ぜひ注目して欲しいのはタイムアタック終了後のクルム選手の言動。

ガレージに戻ってくるなり、腕時計を指すジェスチャーをしながら「時間は?」としきりに気にしているんです。動画だと8分6秒付近。これはどうしたことか?

もちろん、ラップタイムを気にしているわけでもないんですね。

ラップタイムはクルマのモニターに表示されるので、クルム選手も最速タイムがでたことはこの時点で分かっているんです。だけど時間を気にしている。その理由は……

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
続きを見る
閉じる