ニュルで最速ラップを叩き出した直後のミハエル・クルムが「時間」を気にした本当の理由とは?

なぜ、クルム選手は時間を気にしているのか?

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実は「時間は? 時間は終わり?」とは「サーキットの占有走行時間が残っているか」を尋ねているのでした。

この最速ラップが刻まれたのは走行時間枠が終了する直前のこと。しかし、クルム選手はこのアタックで叩き出した最速ラップに満足せず、時間があればもう一度アタックをする気満々ってわけなんです。

挑戦者ってスゲエ。

動画を見れば、いくつか「ここはミスをした」とクルム自身が語っている場所があるじゃないですか。

この最速ラップアタックはGT-R占有走行枠の最後の最後におこなわれ、最速記録は出たものの彼としては“最良”ではなかった。だからもう一度アタックし、ミスの無い周回をしたい。そんな純粋な気持ちの表れが「時間は?」なのでした。

クルム選手によると「あと2秒くらいは縮められたと思う」とのこと。

え、ここからさらに2秒!?まさに神業。

でも「アタックは怖くないの?」と聞いたら「怖いよ(笑)」だって。やっぱりクルム選手も血の通った人間だった。ここだけの話、なんだか安心したなあ。

(工藤貴宏@ちなみにこの最速ラップは新品タイヤではなかったとか)

この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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