新世代のディーゼル! なんて言わなければディーゼルとは気付かれない!?【マツダCX-5 ディーゼル試乗】

話題のスカイアクティブをフル搭載したニューカー、マツダCX-5に試乗してきましたので早速報告したいと思います。

まず注目度満点のディーゼルですが、相当スゴイと思います。
始動からエンジン音が静かです。
かつて、90年代のRVブームの際にディーゼル車に乗っていた方は解ると思うのですが、カラカラといった音がするのが当たり前でした。
特に冷間時に(その日一度目の始動)乗る際には、エンジンが暖まるまで音が大きかった経験をされていると思います。

ですがCX-5は、それとは比べものにならないくらい静かです。もちろん注意深く耳をたてれば、暖まってもディーゼルと解る音は発生していますが、後席に乗ればそれも気がつかないほど静かです。お気に入りの音楽でもかけていれば気にならないと思います。

よく「欧州の最新のディーゼルは静かで快適!」なんて記事を読んだことがあると思いますが、それ以上と言って良いでしょう。静粛性の高さは特筆だと思いました。

続いてエンジンのレスポンスですが、これも気兼ねなく乗れます。カタログ数値では最高出力が175ps/4500rpm、最大トルクが420Nm/2000rpmですから、発進時からトルクフルでありながら上までしっかり回ってくれます。21世紀です。

スカイアクティブは、最新のディーゼルでもしっかり走りも楽しめると感じました。

とくに低回転域の大トルクは、停止&発進加速の多い日本では意のままに加速する楽しさを感じさせてくれると思います。自分の操作で気持ちよく加速できますから、満足度は高いと言えるでしょう。

加えてATはロックアップ領域が高く、アクセルを踏んでいるのにエンジン回転数だけが上がってちっとも加速してくれない、なんてこともなく、自分の右足でクルマを操る楽しさがあります。ディーゼルの加速はもっさりしている! なんて昔のディーゼルを知っている方ほど、驚いてもらえるのでは? スカイアクティブは欲しいときに欲しい力が得られます。

と、ここまで良さを伝えてきましたが、実は個人的に心配していたのが、アイドリングストップが付いていることです。

ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンのように、スパーク(点火)プラグで爆発させるワケではありません。簡単に言うと空気を圧縮して燃えやすくなったところに燃料を噴射して爆発させて力を得ています。
そのため始動はガソリン車よりも時間がかかることが多く、寒いときや再始動は苦手としていました。ですが、これがガソリン車と同じレベルで快適なのですよー。

ブレーキを踏んでいる停止状態のときにアイドリングストップとなるわけですが、ブレーキから足を離すと、さくっとエンジンが始動します。ガソリン車にも乗りましたが、ディーゼルが劣っているとは感じませんでした。
この感覚、以前のディーゼル車を知っている方なら解ってもらえると思うのですが、困ることはありませんでした。
アイドリングストップを実現したディーゼルはまだ少なくて、ガソリン車も含めてカタログ上で最短何秒で再始動などと書かれていますが、実情ではストレスなく再始動してくれれば良いわけで、この点でも申し分無いと思います。

書いていて思うのですが、もはやこれは昔のディーゼルを知っている方にしか、解ってもらえない?
ディーラーの試乗車は今週末から続々と導入されて、月末にはほぼ全ディーラーに試乗車が配置されるそうです。

スカイアクティブの進化! 是非自分で体感してみてください!

(佐藤みきお)