■330PS/450Nmのアウトプットにより、0-100km/h加速は5.7秒
イタリアの至宝であるマセラティは、本拠地モデナで同ブランド初となるハイブリッドの「ギブリ・ハイブリッド」を発表しました。
マセラティは今後、電動化戦略を推進するとアナウンス済みで、目に見える形での登場になります。高級スポーツカー、SUVブランドであるマセラティも例に漏れず、世界的な燃費規制に対応していく必要があります。
ギブリは、2013年に発表されてい以来、10万台以上が生産されたそうで、この新型ハイブリッドはいわゆる48Vのマイルドハイブリッド。2.0Lの直列4気筒ターボに、48Vのオルタネーター、電動スーパーチャージャーである「eブースター」、バッテリーが組み合わされています。
新世代パワートレーンの第1弾と位置づけるこのソリューションは、マセラティにふさわしいパフォーマンスはもちろん、高効率、ドライビングプレジャーなど、ドライバーを満足させる性能を発揮するとしています。
最高出力は330psで、最大トルク450Nmは1500rpmという低回転から発揮。最高速度255km/h、0-100km/h加速は5.7秒というハイパフォーマンスが自慢です。
■電動化車両らしいブルーのアクセントを内外装に配置
最も重いバッテリーは車両後方に搭載され、理想的な重量配分も実現すると共に、従来のディーゼルエンジン搭載モデルと比べると約80kgの軽量化を達成。ほかにも、排気ガスの流体動力学的に注目し、共振器を調節することにより増幅器を使わずにマセラティ独特のエンジンサウンドを生み出すことにも成功しているそう。
デザインをチェックすると、内・外装共に刷新されています。デザインセンターであるチェントロ・スティーレによる新しいエクステリアは、環境負荷の低いイメージを想起させるブルーカラーをまとっています。
ほかにも、マセラティ伝統の三連のサイドエア・ベント、ブレーキキャリパー、Cピラーのサエッタロゴにも青色のアクセントを配置。
また、新デザインが採用されたフロントグリルには、トライデントのシンボルである「音叉」をモチーフとしたダブルブレード・スポークが組み合わされています。
一方のテールランプは、ジョルジェット ジウジアーロによる3200GTとコンセプトカーのアルフィエーリにインスパイアされたという、ブーメラン・シェイプが採用されています。
ブルーアクセントはシートステッチにも施され、ヘッドレストにもブルーのトライデントロゴが刺繍されるなど、内外装のカラーコーディネイトも特徴です。ドアパネルやダッシュボードにも同様のデザインが施されていて、モダンな雰囲気を放っています。
機能面では、新たに「マセラティ コネクト」の搭載がトピックス。常時ネットワークに接続し、ソフトウェアパッケージのアップデートだけでなく、定期メンテナンスを知らせるなど、盗難や緊急時のセキュリティに対応。
さらに「Android Automotive」をベースとした、最新世代のソフトウェア「マセラティ インテリジェント アシスタント マルチメディア システム」が搭載されています。ドライバーの好みに合わせてカスタマイズできる革新的なユーザー エクスペリエンスを実現しているそうです。
HDディスプレイは、新しいグラフィックになり、視認性や利便性も向上。同時にフレームレスデザインによりサイズも8.4インチから10.1インチに拡大されています。これにより、デジタルデバイスと新しいグラフィックが採用された新しいインパネに変更されています。
マセラティは、新型ギブリ・ハイブリッドに続き、同ブランド初のバッテリーEV(ピュアEV)は、2021年に予定されている次世代グラントゥーリズモとグランカブリオになる見込みとアナウンスしています。
なお、日本でのギブリ・ハイブリッドの発売時期などの詳細はまだ明らかにされていません。
(塚田勝弘)