■アウディTTは、全長4.2mを切る比較的扱いやすいサイズが美点
斬新なデザインで世界に衝撃を与えた初代アウディTTから3代目となる現行モデルは、スポーティクーペとして、あるいはTTSならばレーシングスポーツのエッセンスを感じさせるピュアスポーツとしても捉えられる貴重な存在です。
さらに、オープンエアを楽しめるTTロードスターも用意し、多様なニーズに応えてくれます。
また、全幅こそ少しワイドではあるものの、全長4190×全幅1830×全高1380mmという比較的扱いやすいサイズも日本向きといえる要素かもしれません。
●RSリヤスポイラーや「Audi Sport」製19インチアルミホイールを特別装備
熟成が進んでいる現行アウディTTクーペに、150台限定車の「Audi TT Coupé S line competition(アウディTT クーペ Sライン コンペティション)」が設定されました。
2020年は、アウディが誇る「Audi quattro(アウディ クワトロ)」が誕生してから40周年。「Audi TT Coupé S line competition」は「アウディ クワトロ」の生誕40周年を記念して設定された限定車です。
ベースは、quattro(4WD)モデルの「Audi TT Coupé 45 TFSI quattro」で、心臓部は2.0L 直列4気筒ターボエンジン。最高出力230ps、最大トルク370Nmという高出力、大トルクにより、全域に渡って余裕のある走りを披露します。
組み合わされるトランスミッションは6速Sトロニック(デュアルクラッチトランスミッション)。
限定車らしく装備も充実しています。
本来オプション扱いの「S lineパッケージ」を装備。こちらはS lineバンパー、ラジエターグリル、リヤディフューザー、ドアシルトリムS lineロゴ、S lineエクステリアロゴ、S lineスポーツサスペンション、Sスポーツシートなどから構成されます。
さらにシートヒーター、センターアームレスト、アウディサイドアシスト、アウディパーキングシステム、リヤビューカメラ、アウディホールドアシスト、エクステンデッドアルミニウムルックインテリアからなる「コンフォートパッケージ」や、「ブラックスタイリングパッケージ」が用意されています。
加えてマトリクスLEDヘッドライト、プライバシーガラスなどの人気装備が標準化されるなど、まさに「全部のせ」状態。
上記の装備に加えて特別装備も用意。エクステリアには、RSリヤスポイラーやアンスラサイトブラックの「Audi Sport」製5アームポリゴンデザイン19インチアルミホイールが加わり、カラードブレーキキャリパー(レッド)やブラックテールパイプも装着。
インテリアでは、ドアアームレストやセンターコンソールをレザー仕様に、ボディカラーによって、レッドもしくはブルーのコントラストステッチが施されています。
「Audi TT Coupé S line competition」のボディカラーは、「タンゴレッドメタリック」「ターボブルー」「グレイシアホワイトメタリック」の3色展開。
車両本体価格は689万円。ベース車の「Audi TT Coupé 45 TFSI quattro」は610万円に対して79万円高ですが、上記の内容を考えると納得できる価格設定。むしろバーゲンプライスといえるほどの充実ぶりになっています。
(塚田勝弘)