■12Vマイルドハイブリッドシステムを搭載し、動力性能と燃費を両立
欧州EセグメントのアウディA6とアウディA7スポーツバックに、2.0L TDIエンジンを積んだ「40 TDI quattro(クワトロ)」が追加されました。
以前お伝えしたように、アウディA6とアウディA7スポーツバックには2.0L TFSIグレードが追加され、登場時に搭載されていた3.0L V6直噴ターボと合わせてガソリンエンジンが2つ用意されていました。今回加わったディーゼルエンジン仕様は、新開発の2.0L TDIエンジンを搭載する「アウディA6 40 TDIクワトロ」「A7 Sportback 40 TDI クワトロ」となります。
最新の排ガス基準に適合したTDIエンジン(EA288 evo型)は、最大出力204ps(150kW)/3750~4200rpm・最大トルク400Nm/1750~3500rpmを発生し、12Vマイルドハイブリッドシステムと組み合わせることで、余裕ある加速フィールと環境性能を両立。
■7速Sトロニック、クワトロとの組み合わせ
従来の電装系用バッテリーに加えて、12Vマイルドハイブリッドシステムにはリチウムイオンバッテリーを採用。この2つ目のバッテリーによって、55~160km/hの範囲でエンジンをオフにしたコースティング走行、また22km/h以下でのアイドリングストップを実現するほか、5秒間のエンジンアシスト(最大2kW、60Nm)も担っています。
通常のスターターモーターより大型の「BAS(ベルト オルタネーター スターター)」のため、エンジン停止・再始動は非常にスムーズというメリットもあります。緻密な回生と効率アシストは、欧州計測値で3%の省燃費効果をもたらします。
TDIエンジンは、アルミ製シリンダーブロック、アルミ製ピストンなどで軽量化されています。2200barの燃料噴射圧を背景に、従来のピエゾ式と同等のレスポンスを持つ、新開発の8穴ソレノイドインジェクターが正確な噴射コントロールを実現。
状況に応じて1行程あたり合計5~8回の噴射(パイロット/メイン/ポスト噴射)を行うことで、高い環境性能や低振動、静粛性などを獲得しているそう。排ガス処理は、常に燃焼温度を最適に保つ高圧・低圧の2チャンネルEGRのほか、アンモニア酸化触媒、パティキュレートフィルター、尿素噴射SCRから構成されていて、あらゆる温度条件で効率的なエミッションコントロールを行なうべく連携作動します。
ドライブトレーンは、最新のTDIエンジンに12Vマイルドハイブリッドシステムを装備し、さらに7速Sトロニック、AWDクラッチを使用する高効率なquattroシステムと組み合わせることで、高い環境性能と運動性能を両立しています。
価格は「Audi A6 40 TDI quattro 」が7,450,000円、「Audi A6 40 TDI quattro sport」が7,920,000円、「Audi A6 Avant 40 TDI quattro 」が7,810,000円、「Audi A6 Avant 40 TDI quattro sport 」が8,280,000円、「Audi A7 Sportback 40 TDI quattro」が8,120,000円です。
(塚田勝弘)