SUPER FORMULA 2019開幕戦の決勝が21日、快晴の鈴鹿サーキットで開催された。
前日の予選で国内トップフォーミュラ史上初のデビュー戦ポールポジションを獲得したTCS NAKAJIMA RACINGの牧野任祐のポール・トゥ・ウィンに期待のかかる中、午後2時に決勝レースがスタート。
スタートでは予選3番手のDOCOMO TEAM DANDELION RECINGの山本尚貴、そして5番手のITOCHU ENEX TEAM INPULの関口雄飛が好スタートを決め、フロントローのTCS NAKAJIMA RACINGの2台を抜きにかかるが、ポールポジションの牧野はトップを死守。
山本に抜かれ3番手に後退した予選2番手のパロウだったが、スタートタイヤでソフトタイヤを選択していたことが功を奏したのか、翌周にはポジションを奪い返し、そのまま牧野とワンツー体制を築く。
しかしここでパロウにドライブスルーペナルティが課せられる。これはスタート手順違反によるもので、8周目にこのペナルティを消化。するとその直後、REAL RACINGの18歳ルーキー、トリスタン・シャルパンティエのクラッシュやITOCHU ENEX TEAM IMPULの平川亮のマシンストップによってこの日1回目のセーフティーカー(以下SC)が導入される。
ここで43周のレースでの残り周回数を燃料満タンで走りきれると考えた各チームはこのタイミングでピットインを敢行。この時点でピットインを行わなかったcarrozzeria Team KCMGの小林可夢偉が暫定首位に立つ。
SCが解除になるとピットインでソフトタイヤに交換し、予選12番手から5番手まで浮上していたVANTELIN TEAM TOM’Sのニック・キャシディが前を走る牧野をパス、同じくソフトタイヤに交換した山本と3つ巴の争いとなっていく。
すると今度はデグナーでキャシディのチームメイトの中嶋一貴とB-Max Racing with motoparkのハリソン・ニューウェイが接触しコースアウト。この車両撤去のため2回目のSCが入る。
その後もパロウのマシンストップや牧野のマシントラブルにより、計4回のSCが導入されたが、トップを走る小林はファイナルラップまでピットインせず、10位でチェッカーを受けている。
そんな大荒れとなった決勝は、昨年チャンピオン争いをここ鈴鹿で演じたキャシディと山本、そしてキャシディの昨年のチームメイト、KONDO RACINGの山下健太が最後まで付かず離れずのレースを展開し、そのままキャシディがSF19の初代ウィナーとなった。
今回のレースは接触やマシントラブルなど、かなり荒れたレースとなったが、義務付けられているタイヤ交換によるピット戦略やタイヤ選択など、見どころも多いレースとなったのではないだろうか。次戦第2戦は、5月18日〜19日に大分県のオートポリスにて開催される。
(H@ty)