ゴールデンウィーク10連休前後の「車検」に要注意! 登録窓口も10連休に!!

■10連休でも特例なしで、車検に関わる現場は大混乱の可能性あり!大型連休の車検切れにはご注意を!!

●1か月で稼働日はたったの15日。車検の日程調整が難しくなりそう

平成と新元号「令和」の節目となる大型連休。かつてない10連休が続くことに、自動車関連の現場にも緊張が満ちている。最も影響を受けるとみられるのが、車検に関わる現場だ。

自動車登録の窓口となる関東運輸局 東京運輸支局に聞いた。
「日曜祝日が重なる関係で、確かに今年は10日間、登録窓口が閉まります。受付業務は短くなりますが、これによる特例はありません」

すでに登録済みの車両を車検を受けて乗り続ける場合、車検証に記載されている満了日の1か月前にならないと、検査を受けることができない。運輸支局や自動車検査登録事務所が休業する期間は4月27日土曜日~5月6日月曜日まで10日間。最も影響が大きい5月6日に満了日を迎える車両の場合、大型連休前の土日を差し引くと、1か月間の稼働日は15日しかない計算になる。通常月であれば、22日前後は稼働するので、車検を依頼するユーザーも日程調整が難しくなるが、それ以上に登録業務の現場は多忙を極めることが予想される。

そんなタイトな日程を見越して救済措置を求める声も上がるわけだが、特例が認められないのは前述の通りだ。


ただ、通常通りの判断をした国土交通省自動車局も、大型連休の影響を心配しないわけではない。
「特に4月25日と26日、10連休の直前となる稼働日には混乱が予想される。支局や事務所の窓口だけでなく、整備団体や販売団体にも事前周知活動を行うことで注意を呼び掛けている」(整備課)

『大型連休前に余裕を持って車検を受けましょう』という呼びかけは、国土交通省自動車局のホームページにも掲載され、誰でも見ることができる。

●GW直前は「混雑」、直後は「混乱」を予想。早めの車検依頼を心がけたい

車検サービスを担う整備工場と整備士団体「日本自動車整備振興会連合会」も、かつてない10連休に気をもんでいる。

「国からも連絡があって、大型連休前は申請が多くて混雑するでしょう。その後は混乱するかもしれない、という連絡があったので、そうした情報を整備工場などにも流している。(ユーザーもこうした状況に)注意して車検に出してほしい」(調査企画部)

整備関係者は休日に検査場が閉まることがわかっていても、ユーザーが気が付かなければスムーズに検査を終わらせることはできない。早めに車検を依頼することが、最も有効な対策といえよう。

さらに大型連休中は多くの整備工場も休業する。連休中の遠出で故障が起きても、なかなか対応できない状況にある。こうした故障は日頃から点検を行うことなどで、ある程度防ぐことができるが、それも注意が必要だ。

「法定点検などの依頼も連休前後は混み合う。10連休は初めての経験なので、仕事量の変動がわからない。ディーラーであれば連休中の対応に選択肢があるかもしれないが、不意な故障修理は、連休明けの入庫をお願いするしかない」(前同)

史上空前の10連休前の車検や点検は、ユーザーのゆとりある依頼が必要。では、10連休中に故障が発生した場合、ユーザーはどうすればよいのか。その対応について次回、お伝えする。

(中島みなみ)

※写真はイメージです