アウディSUVの末弟になるQ2には、1.0Lの直列3気筒ターボが用意されています。駆動方式は、1.4LのTFSIと同様に「クワトロ」ではなくFF。
シティ型SUVのQ2にとって、このパワートレーンの仕上がりがQ2そのものの成否を左右するといってもいいでしょう。試乗で、フットワークや乗り味も含めてQ2により似合うのは1.0L TFSI搭載車なのを確認しました。
エンジン単体の重量を88kgに抑えたという1.0 TFSI。7速Sトロニックとの組み合わせにより、116ps/5000-5500rpm、200Nm/2000-3500rpmというスペックを得ています。95ps/160NmというアウディA1の1.0 TFSIよりも21ps/40Nmも増強。
さらに、Q2 1.4 TFSIよりも車両重量が30kg軽いためか、コーナリングでもフロントノーズの入りがよい印象。乗り心地も1.4 TFSIよりも軽快感があり、僅かに角が取れたようなフィーリングが味わえます。なお、試乗車は「1.0 TFSI sport」で、タイヤサイズは1.4Lと同じ215/55R17で、ミシュラン「プライマシー3」を装着。
1人乗車なら首都高速でもとくにトルク感やパワー不足を抱かせるシーンはほとんどなく街中中心なら積極的に1.0Lモデルを選びたいところ。
ファーストカーとして愛用し、高速道路を使ってロングドライブを楽しむ機会が多いのなら150ps/5000-6000rpm、250Nm/1500-3500rpmの1.4Lをチョイスする手ももちろんありますが、バランスの良さでは1.0Lの方が上に感じました。
(文/写真 塚田勝弘)