三菱ふそうの電気トラック「キャンター E-CELL」が次世代の都市内輸送を担う~ドイツで初の実用供試

三菱ふそうトラック・バス(三菱ふそう:MFTBC)は、独シュトゥットガルト市でゼロエミッションの小型電気トラック「キャンター E-CELL」を使って1年間の実用供試を開始したと発表しました。

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今回の実用供試では、シュトゥットガルト市と物流事業会社ヘルメス社に「キャンター E-CELL」5台を提供し、持続可能な都市内配送を追求する、としています。

シュトゥットガルト市に提供される4台のトラックのうち2台はダンプ仕様で道路および都市景観工事に、2台はバン仕様で家財運搬とゴミ収集に、また物流事業会社への車両は都市内配送に使用される、ということです。

4月11日にシュトゥットガルトで行われた実験車両の引渡しイベントで、ダイムラーAG取締役兼トラック・バス部門総責任者のウォルフガング・ベルンハルト氏は、

「都市内短距離輸送において一部の車両を数年以内に電気トラックに移行していくことは技術的・経済的に実現可能です。電気トラック技術のさらなる開発や実用供試を通じ、我々は都市モビリティに貢献していきます」

と挨拶しました。

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MFTBCは2015年にポルトガルで、「キャンター E-CELL」8台の配送実用供試を行いました。

その結果、電気トラックは短距離輸送や都市内配送に有用であることが1年間の実証結果で明らかになった、ということです。

約100キロメートル範囲の配送で航続距離が小型トラックの平均距離を超え、十分な航続距離があることが明らかになりました。また運用コストは従来のディーゼルトラックと比べて最大で64%削減することができました。

EV乗用車に限らず、今後の電気トラックの進歩にも目が離せません。

(山内 博・画像:三菱ふそうトラック・バス)