「東京モーターショー2015」で軸受メーカーのNSKは、「アシタ未来研究所」と題して同社の自動車部品技術を展示しました。
今回のNSKブースで目立ったのは、電気自動車駆動ユニットと、ホイールハブモータの2つの駆動系部品です。
まず、電気自動車駆動ユニットは、同社のトライポロジー技術を活かした歯車なしの「トラクション減速機」で高速モータの高回転数を電気自動車に最適の回転数に減速できることが特徴です。高速モータを使用することで電気自動車駆動ユニットを小型・軽量化することができます。
次にホイールハブモータは、構造を見て分かる通りインホイールモータの一種で、ホイールハブの内側に2個のモータをワンウェイクラッチで接続しています。
このホイールハブモータは、2個のモータの正転・逆転の切換えと、2個のモータの間に介在するワンウェイクラッチの切換えの組み合わせで回転方向と速度を変えることができ、トランスミッションの機能を兼ねることができるのが一番の特徴です。
NSKはもともとベアリングなどの軸受を製造している会社で、同社の機械要素技術を応用した自動車部品が「アシタ・未来」の自動車をおもしろくしてくれることに期待しましょう。
(山内 博 文・写真とも)