オススメ秋の紅葉ドライブ【北海道・十勝岳エリア編】

北海道の紅葉ドライブ、おススメスポット・その2は十勝岳エリアです。上富良野から道道291号線〜十勝岳温泉・吹上温泉〜道道966号線〜白金温泉〜美瑛までをご紹介します。

まずは十勝連峰を一望するなら、上富良野町にある【見晴台公園(島津駐車場)】もしくは写真の【千望峠】がおススメ!

見晴台公園は町なかに近く、千望峠はそこから十勝岳とは反対方向の芦別方面に6kmほど登ります。どちらも綺麗に整備されており、トイレもあるので休憩ポイントとしても便利。

ちなみに芦別から千望峠へショートカット!などと思わないでください。その道道70号・芦別美瑛線は平岳峠越えのダート道です。通れないことはないのですが、あまりおススメはしません。

見晴台公園から道道291号線を約20〜25kmほど登ると十勝岳温泉・吹上温泉。

吹上温泉は、あの「北の国から」で有名になった無料の混浴露天風呂があるところです。紅葉の森に囲まれた天然温泉に浸かれば、運転疲れも吹き飛ぶというものです。タオルや水着着用も許されているので、カップルでの入浴も多いですよ。 

 

吹上温泉からは道道966号線となり、約6〜7kmほどで紅葉スポットとして名高い望岳台へ着きます。ここまでの沿道でも素晴らしい紅葉を眺められますが、望岳台からの景色はまた格別です!

東南に十勝岳がもうもうと噴煙を上げ、西側には穏やかな富良野丘陵。ちょうどその上富良野の町並みの方角に夕陽が沈み、斜陽を受けた木々はよりいっそう鮮やかに染まります。360度、2つの光景が楽しめるパノラマを、是非その目で見ていただきたい。

余談ですが、この写真は昨年のもので、2度チャレンジしたのですが空は雲に覆われてしまっていました。夕陽は今年の夏に見れたので、晴れた紅葉をカメラに収めるべくリベンジに燃えております。

 

望岳台から道道966号線を美瑛方面へ降りて行くと、白金温泉郷に出ます。ここの見所は何と言っても【白髭の滝】!

峡谷(白金小函)を流れる美瑛川は、硫黄成分や水酸化アルミニウムなどの鉱物によって美しい蒼色に見えるのです。

白髭の滝は幅約40m、白く細く流れる様子から「白髭」の滝と呼ばれています。これ、川の水が落ちているのではなく、なんと湧き水なのです!だからこれほど水が綺麗なんですね。

またこの時季、冬ごもりする場所を求めて天道虫の大乱舞が見られます。もっと寒くなって来ると、体が綿で覆われたような、通称「雪虫」の大乱舞。ムシ嫌いでなければ、とても幻想的で忘れられない光景になること間違いなし。すぐそばのブルーリバー橋から眺めるのがベストです。 

 

 

白金温泉郷・白髭の滝から1kmほど美瑛方面には、白金新四国八十八ヶ所【不動の滝】があります。道道沿いの路肩駐車帯から200mほど歩いて行くのですが、霊場だけあって石仏がいくつも建立されています。

滝の高さは約25m、周囲は岩盤で、地下水がその間を縫って集まって流れているという希有な滝です。滝壺の周囲でも、岩の下を水が流れる様子を見ることができます。

 

美瑛と言えば、近年に一大観光地となった【青い池】を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。上記【白髭の滝】のある美瑛川の下流にあたります。

新緑の時季もいいですが、周辺の山々が紅葉すると池の青さが引き立ってカラフルな色彩となり、また違った印象を与えます。

ちなみにこの池は自然にできたものではなく、火山泥流災害を防ぐ堰堤のひとつに水が溜まったもの。なので、根が水没したことによってカラマツや白樺が立ち枯れてしまっているのです。この光景は、あと数年で変わってしまうだろうと言われています。

 

青い池は、白金温泉郷から美瑛町方面に下ること約4〜5km。更に2kmほど先に【ビルケの森】(写真)があり、紅葉の森林浴を楽しみつつ遊歩道で青い池まで歩くのも気持ちいいですよ。

青い池の駐車場は砂利なので、晴れた日は車が砂埃を巻き上げてしまい周囲が真っ白になることも。気管支が弱い方はハンカチを忘れずに。また、砂利道を走った後の洗車は必須です。

白金温泉からビルケの森あたりまでの道道966号線は別名【白樺街道】と呼ばれ、【北海道自然100選】にも選ばれている風光明媚な直線道路。これに平行して、3kmにもおよぶ遊歩道が整備されています。

 

美瑛・十勝岳エリアの紅葉は9月下旬〜10月中旬が見頃です。十勝岳は活火山だけあって、周囲には温泉が多数あり、日帰り入浴施設も目移りするほどたくさんあります。

(松本しう周己)

この記事の著者

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松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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