こいつ、動くぞ!
って、知ってるひとは知ってますよね。このサイトでも昨年紹介されていたし。ポルシェ911GT3はアクティブリヤホイールステアリングという機構が搭載されました。つまり4WSになっているというわけです。
これは、911GT3の実車でリヤ操舵を動かした動画です。けっこう動くもんですね。大ざっぱにいうと、低速域では逆位相(前輪と逆方向)にステアして回頭性を増し、高速域では同位相(前輪と同方向)にステアして安定性を増すというということのようです。
若いひとは「すげー」って思ったかもしれません。でも、この4WSって、1980年代の後半にさんざん流行ったんですよね、日本車のあいだで。日産のHICASなんかは、けっこうがんばって残ってましたけど、あとはほとんどすぐになくなったんじゃないかな? そう考えると、本当に必要な機構だったのかな? 売るための目玉にしたかっただけで、不必要なギミックだったんじゃないかな、とも思えてきます。理論的にタイヤの性能をフルに発揮させるため、後ろのタイヤにも曲がる仕事をさせようというのはわかるんですが、いかんせん人間のフィーリングに合わせるのが大変だったようです。また、その間にほかの電子デバイスが進化したり、タイヤのグリップ力が上がったことで、必要なくなってきたのかもしれません。ポルシェがいまになってこの技術を採用してきたのは、どういう理由なんでしょうか。いろいろ考えさせられます。
■関連記事
【動画】新型ポルシェ911GT3のリヤ操舵はサーキットで思い通りに走るため
https://clicccar.com/2013/05/19/220255/
(まめ蔵)