これはコンセプトカーではありません。BMWの電気自動車などを中心にしたサブブランド「BMW i」から市販車としてi3とi8が発表となりました。
i3は、100%電気自動車と、発電用のエンジンを積んだレンジエクステンダー(航続距離を伸ばす)装着車が、i8は電気モーターに1.5リッターの3気筒ターボエンジンを組み合わせたモデルがリリースされます。
i3は電気駆動専用設計の4人乗りモデルで、i8は見ての通りの高性能スポーツモデルながら小型車なみの燃費となるのが特徴です。
両者ともにパワートレインなどを収めるいわゆるシャシー部分にアルミニウムを用いたドライブモジュールと、乗員が乗るいわゆるキャビン部分をCFRP(炭素強化プラスチック)の組み合わせでライフドライブと呼んでいます。これらの軽量化技術によりバッテリーでの重量増を相殺し、「未来の駆け抜ける歓び」を実現したとしています。
i3日本仕様は日本独自の急速充電方式「CHAdeMO」方式に対応し、80%充電を30分で可能にしているのと、家庭用充電では8時間で満充電となります。満充電では通常130kmから160km走行可能で、走行モードを「ECO PROモード」にすることで180km、さらに「ECO PRO+(プラス)モード」で200kmが可能となるとしています。また、レンジエクステンダー装着車は300kmのとなるそうです。
i8は、最大出力170kW/231ps、最大トルク320Nmの直列3気筒1,499ccのBMWツインパワー・ターボ・エンジンと、定格出力96kW/131ps、最大トルク250Nmを発生する電気モーターの組み合わせで、システム・トータル最高出力266kW/362ps、最大トルク570Nmとなり、0-100km/hの加速は4.4秒を、EUテスト・サイクルでの燃費は2.5l/100km (40km/L) の低燃費を実現。
結果、電気モーターのみでの最高速度は120km/hで、最長35 kmまでゼロ・エミッション電気走行ができるとのこと。
価格は以下。
メーカー希望小売価格(消費税8%込み)
BMW i3(電気モーター)¥ 4,990,000
BMW i3 レンジ・エクステンダー装備車(電気モーター+647cc直列2気筒発電用エンジン)¥ 5,460,000
BMW i8(電気モーター+1.5リッター直列3気筒BMWツインパワー・ターボ・エンジン)¥ 19,170,000
単なる電気自動車でない、クルマ作りの根本から新しくした、本当に革新的な車両です。「未来のクルマ」が登場したと言えるかも知れませんね。
(小林和久)