新型クラウンハイブリッドがニッケル水素であるワケとは?

新しいクラウンハイブリッドにもニッケル水素電池が搭載されました。CR-Zがマイナーチェンジでニッケルからリチウムイオン電池に替わり、アウトランダーPHEVも当然ながらリチウムイオンであることを考えると何だかケチられたような気もします。

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駆動用バッテリーは後席と荷室の間に積載されています。

crown_hybrid13ハイブリッドでも床下に用意されたラゲッジアンダーボックスで、パンク修理キットなどの車載道具の位置をミリ単位で見直し、構想1年以上を掛けて実現したそうです

そこで、クラウンハイブリッドのHVシステムの方にお話をお伺いしました。まず電池をどうするかは「現状のもの(ニッケル水素)が使えるか、PHVのような大容量が必要か。プリウスαのようにスペースに制約があるかで決まります」とのこと。

ニッケル水素のままでもゴルフバッグが4セット入ると分かれば、とにかく今回は多くの人にハイブリッド仕様に乗ってもらうためニッケルをチョイスしたそうです。要はリチウムイオン電池よりもコストを抑えられ、しかも性能的にも十分で、調達もしやすいはずと考えれば納得がいきます。410万円〜というハイブリッドの価格設定は訴求力十分で、実際に売れているわけですから。

しかし、ガソリン車と遜色のない荷室を確保するためリヤのプラットフォームにまで手を入れる必要があり、結果的には駆動用バッテリーを後席と荷室の間に配置したわけですから、リチウムにすればすんなり積めなかったのかなと思ってしまいます。でもそうではなくて、リチウムイオン電池本体は体積を小さくできてもトータルのサイズは少しだけしか小さくならないそうです。

なお、クラウンハイブリッドもスポーツ/エコ/ノーマルの3モード(スノーモードも別途あり)から走行制御を選べますが、スポーツとノーマル(もしくはエコ)との燃費は単なる出力特性ではなく、「スポーツモードはエンジンが止まりにくい」という点で実用燃費に差が出るかもしれません。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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