クリーンディーゼル元年ともいえるインパクトのある一年となった2012年。そして2013年には、そうした流れが拡大しそうです。
三菱自動車が、『デリカD:5(ディーファイブ)』にミニバン初となるクリーンディーゼルエンジン搭載車を設定して、2013年1月11日から発売することを発表しました。もちろん、平成21年排出ガス規制(ポスト新長期規制)に 適合したクリーンディーゼルエンジンを搭載しています。
2007年1月にフルモデルチェンジ、それまでの縦置きパワートレインから、横置きエンジン&CVTのパワーソースと大変身したデリカD:5。当初は2.4リッターガソリンエンジン、その後2.0リッターガソリンエンジンが追加されています。そして2013年、デリカという名前からすると待望ともいえるディーゼルエンジンの復活というわけです。
搭載されるディーゼルエンジンは、すでにヨーロッパ市場において実績ある2.2リッター直列4気筒DOHC 16バルブ コモンレール式の「4N14型」。クリーンディーゼルというと、最新テクノロジーの塊でコストアップする傾向にありますが、シンプルな構成とすることで、ローコストと信頼性を両立しているということです。
最高出力:109kW(148PS)/3500rpm
最大トルク:360N.m(36.7kg-m)/1500~2750rpm
圧縮比は、三菱自動車がベストバランスとする14.9。ディーゼルエンジンとしては低圧縮比としたことでシリンダーブロックをアルミ製とするなど、ユニットの軽量化にもつながっているということです。このクリーンディーゼルに組み合わせられるミッションは6速ステップAT。ガソリンエンジンがCVTなのに対して、まったく違う構成となっています。
さらにディーゼルのノイズや振動がキャビンに侵入するのを防ぐために吸音材や制振材を使っていることもあって、ガソリン車よりもおよそ100kgの重量増ということですが、ディーゼルの効率を活かして、JC08モード燃費は13.6km/Lと優れた数値を実現しています。
グレードは「D-Premium」と「D-Power package」を設定、ともに駆動方式は4WDとなっています。メーカー希望小売価格は、「D-Power package」が341万9000円、「D-Premium」が393万4000円。エコカー減税(免税)及び平成24年度クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(上限 14万円)の対象ということです。
(山本晋也)