今年の6月に発表された「超小型車枠」の新設。今のところ明確なサイズや排気量などは発表されていませんが、マイクロカー以上、軽自動車未満のサイズで設定されることは間違いないと思います。
マイクロカーといえば、1982年に発売されたタケオカ・アビーが有名なところでしょう。ちなみにミツオカ・BUBUも同じマイクロカーですが、こちらもタケオカが開発したモデルだったりします。
■タケオカ自動車工芸 アビー
http://www.takeoka-m.co.jp/abby.html
また、先日トヨタ車体より1人乗りの超小型電気自動車「コムス」がフルモデルチェンジを受け発売されました。サイズ的には前述のアビーとほぼ同等ですが、こちらは電気自動車となっていて、最高速度60km/h、フル充電でおよそ50kmほど走行が可能というもの。
■トヨタ車体 コムス
http://coms.toyotabody.jp/
2012年中に制定される「超小型車枠」に向けて、その他のメーカーも追従してくることは間違いないところでしょう。
しかし、さかのぼる事40年以上前の1971年のモーターショーの時点でこのコンセプトのモデルが登場していたのです。
それがダイハツ・BCX。
サイズは全長3100×全幅1400×全高1250と、当時の360cc時代の軽自動車よりほんの少しだけ大きいサイズ。
一応4名分の座席はあるもの、実質的には2+2程度のサイズかと思われます。
そして動力はこの時代にすでにモーター!残念ながら現代のようにリチウムイオンバッテリーなどがない時代だったためにバッテリーは鉛蓄電池を6個搭載した結果、車両重量は約600kgと重くなってしまいましたが、コムスを凌ぐ5.3kW/4250rpmを発生するモーターによって最高速度80km/h、フル充電でおよそ60km走行可能と、現代に置き換えても遜色ないポテンシャルを持っていました。
また、ハリボテのコンセプトカーというわけではなく、実際に走行可能であったというから驚きです。
■写真参考 carstyling(英語・ロシア語)
http://www.carstyling.ru/en/car/1971_daihatsu_bcx/
今後、どのような規格が「超小型車枠」となるのかはわかりませんが、どのようなものになるにしても運転の楽しさが残されたモデルが登場することを願うばかりですね!
(小鮒 康一)