8月5日(日)に開催された86Style 2012でトヨタ自動車が提案するトヨタ86のカスタマイズモデル「FACTORY TUNE 001」が初公開されたのは先日ご紹介したとおりですが、このクルマの仕様をもう少し詳しく見て行くとともに、当日行われたトークショー「86大放談会」の様子を動画でお伝えしたいと思います。
まず「FACTORY TUNE 001」についてですが、一見大人しい外観ながらも、エアロパーツやインテリア、ブレーキ、サスペンション、タイヤに至るまでトヨタが提案するカスタマイズが随所に織り込まれています。もちろん全て実際に発売を予定しているパーツばかり。
このクルマのエアロパーツを「どこかで見たことが有る」とお気付きのあなたは86マニアかも。そう、昨年5月にご紹介したニュルブルクリンクでのスクープや10月のニュル耐久レースにマスキング姿のまま出場した際に装着されていたエアロパーツの本番仕様となっています。
バンパーの上から被せるタイプの前後スパッツやサイドガード、大型リヤウイングなどを装備。嫌味の無いスッキリとしたデザインが特徴で後付けも可能な構造となっている模様。
フェンダーの下方には「FACTORY TUNE 001」のエンブレムが光ります。
インテリアではインパネの中央部に設定された3連メーターが目を引きます。TRD仕様とは異なり、メーター廻りの装飾はグローブボックスと同じ柄で統一され、一体感の有るデザインとなっています。
そしてサスペンションは起伏の多い路面にもピッタリと張り付くようにチューニングされた「峠スペシャル」仕様。ブレーキは赤色が鮮やかなブレンボ製。ホイールは東京モーターショー2011の出展車に装着されていたものと同一デザインです。
タイヤはトヨタ86用に最適チューンが施された専用品のブリヂストン「POTENZA S001」を装着。ダンロップ、ミシュランからも同様に86専用タイヤが発売となるようです。
「ハイグリップタイヤがスポーツカーを駄目にした」と豪語するトヨタ86開発責任者の多田チーフエンジニアが高性能タイヤに頼らないクルマを目指して開発したトヨタ86だけに、今回の専用タイヤを組み合わせることで、一体どんなパフォーマンスが発揮されるのかが大いに期待されます。
ちなみに当日 「FACTORY TUNE 001」に装着されていたタイヤサイズは…
フロント:BS POTENZA 215/40R18 85W
リヤ:BS POTENZA 225/40R18 88W
となっていたのでご参考まで。
次にデフのファイナルギア比についてですが、多田チーフエンジニアいわく「エンジンチューンに行く前にリングギア(標準は4.1)を目的に合わせて交換するのが何より効果的に変化を体感できる」とのこと。当日のトークショーの流れで今後TRDから4.3や4.5バージョンを発売することになりそうな雲行きに。
そのTRDからはお手軽なチューニングパーツが紹介されました。それは吸気音のチューニングパーツ。サウンドクリエーターのフィルターを交換するだけで音量や音質を好みに合わせて変化させることができるもので、3個セットで¥2,940(税込み)とリーズナブル。色々な吸気音を楽しめるそうです。
土屋圭市氏が言うには、AE86をTRDが育てて来たようにTRDが開発するパーツはチューニングショップのお手本となっているので今後の開発品にも注目しているとのこと。TRD責任重大ですね(笑)
今回はトヨタが考える86のカスタマイズ車が公開された訳ですが、多田氏が繰り返し言うようにこれもあくまでメーカーが考えるカスタマイズの一例に過ぎず、「ユーザーに育てて頂くクルマ」が基本開発ポリシー。
「売りっぱなしとならないように今後も数々の86イベントを平行して仕掛けて行く予定なので期待して下さい」とのメッセージが印象的でした。
それでは当日の「86大放談会」の様子を動画2本に収録したので是非ご覧下さい
■TRD 86パーツカタログ
http://www.trdparts.jp/86_performanceline/index.html
■ブリヂストン POTENZA S001 トヨタ86用
http://www.bridgestone.co.jp/sc/potenza/s001/toyota86/
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