日本発売も視野、アウディ最高級3列7人乗りの新型SUV「Q9」、ブランド最後の内燃機関モデルに

■メルセデス・ベンツ「GLS」や、BMW「X7」を標的とする旗艦SUVに

アウディの新フラッグシップ・クロスオーバーSUV、「Q9」市販型プロトタイプをカメラが捉えました。

アウディ Q9 市販型プロトタイプ スパイショット
アウディ Q9 市販型プロトタイプ スパイショット

1月にこのプロトタイプを発見した時、次期Q7、あるいはヨーロッパや米国には流通しない可能性のある中国モデルと思われました。しかし、最新の内部関係者の話によると、この秘密モデルは中国市場(単独)とは何の関係もなく、現行のQ7の代替品にもならないと語ったようです。

その正体はと言えば、メルセデス・ベンツ「GLS」や、BMW「X7」を標的とするアウディの新フラッグシップ・クロスオーバーSUV「Q9」と思われます。Q9は3列7人乗りのシートレイアウトを持ち、そのすべての乗客に高級なキャビンと豪華な設備が提供されます。また主なターゲット市場は、米国と日本を含むアジア市場に特定されていることもわかりました。

フィンランド北部の山中で捉えたプロトタイプは、初期開発車両のため厳重なカモフラージュが施されています。しかし、新デザインの二段式デュアルヘッドライトを装備、丸みを持った大型グリルが確認できます。かなり幅広なタイヤは、そのパワーを効率良く道路に伝達するのに役立ち、大型グリルはエンジンに十分な空気を供給するはずです。

アウディ Q9 市販型プロトタイプ スパイショット
アウディ Q9 市販型プロトタイプ スパイショット

後部を見ると、LEDテールライトはプレースホルダー(ダミーコンポーネント)ですが、開発途中のエキゾーストパイプは左右から突き出ており、高性能「SQ9」の可能性があります。

パワートレインは、アウディ「SQ8」やランボルギーニ「ウルス」同様に4.0リットルV型8気筒エンジンを搭載、電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドが予想されます。そのスペックは不明ですが、最高出力530ps、最大トルク750Nmを発揮するBMW「X7 M60i」を超えてくる可能性も高いと見られます。

内部インテリアでは、BMW「X7」やメルセデス・ベンツ「GLS」などに対する競争相手として、同等以上の優れたスペースと高級感を提供、高級素材の使用と最先端技術が採用されるはずです。

Q9のワールドプレミアは2025年と予想されますが、アウディは2026年以降、内燃機関を搭載した新車を発売しないことを発表しており、Q9は、アウディの数少ない最後のガソリン車のひとつとなるでしょう。

(APOLLO)

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アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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