■強力なデュアルモーター仕様では初めて全輪駆動に
ポルシェは現在、エントリースポーツカー「718ボクスター/ケイマン」の電動バージョンを開発中ですが、量産型プロトタイプをカメラが初めて捉えました。
スウェーデン北部の山中で捉えた開発車両はダミーコンポーネントを脱ぎ捨て、フロントエンドはクワッドLEDデイタイムランニングライトを備えるヘッドライトを披露。これには、同社の新しいマトリックスLEDランプユニットが装備されている可能性があります。昨年末に発表されたこの技術は、最大600メートル(1,970 フィート)まで光線を照射することができます。
側面では、ボクスター伝統のサイドインテークが廃止されたかどうかは微妙です。EVパワートレインにはサイドベントが必ずしも必要ありませんが、プロトタイプでは若干偽装されており、最終的に装備される可能性もあるでしょう。
後部では、リアクォーターパネルを包み込む量産型のスリムなLEDストリップを装備、初めてサードブレーキランプも配置しているほか、ダミーの排気口も削除されています。ポルシェはGT3 Rレンシュポルトや、718ケイマンGT4 Eパフォーマンスで全幅ラップアラウンドLEDを披露していますが、おそらくそれに似たユニットが搭載されると思われます。
キャビン内では、フルデジタルインストルメントクラスター、およびインフォテイメントを備える、デュアルスクリーンと静電容量式タッチコントロールを搭載。現行ICEモデルから2シーターが継承される見込みです。
市販型では、バッテリーのサイズと出力を選択できる718ボクスターEV、およびそのハードトップモデル718ケイマンEVを提供するだろうと予想されています。ベース車は後輪にシングルモーターを搭載、後輪を駆動しますが、より強力なデュアルモーター仕様では、ボクスターとケイマンは初めて全輪駆動となり、少なくとも400馬力オーバーを発揮することが最新情報でわかりました。
次期フルエレクトリック718シリーズの生産は、大規模な改修が行われているポルシェのツフェンハウゼン主力工場で生産されます。またケイマンやボクスターの現行の内燃モデルと並行して行われ、今後数年間はICEと併売されます。
718シリーズEVのワールドプレミアは、2024年内に行われると思われます。