■M5を直4と並べてテストするのと同じ意味がある
BMWは2023年5月、新型「5シリーズ」を発表しました。10月には派生ワゴン「5シリーズ ツーリング」を2024年春にワールドプレミアすることを公式発表していますが、新型ツーリングをベースとするポリスカーをスクープしました。このポリス仕様は、ドイツ・バイエルン州の警察署に導入されるといいます。
捉えたプロトタイプのフロントエンドは、縦基調のLEDデイタイムランニングライトを備える新ヘッドライトを装備、バンパーには台形のワイドインテーク、コーナーには垂直のエアカーテンを配置するなど、新型「5シリーズ セダン」と同じデザインが見てとれます。
側面には、ロングルーフ、ホフマイスターキンクを隠すカモフラージュパネルを装着。後部はセダンと異なるデザインのLEDテールライトを装備する可能性があるため、完全に隠されています。
しかし、なぜパトカーをテストする必要があるのでしょうか?
パトカー仕様では、ルーフのライトバーのほか内部特殊機器などにより、その重量は最大150kgに達します。そのため一般車両と異なり、シャシーとドライブトレインが強化されるのです。
また、キャビン内でも市販モデルと異なる運転席、助手席、照明、および信号設備、ナビ、ラジオなどを搭載しています。
つまりパトカー仕様をテストすることは、M5を直4モデルと並べてテストするのと同じくらいの意味があるわけです。
5シリーズ ツーリング次期型では、パンチの効いた電動V8エンジンに加え、セダン同様に直列4気筒、直列6気筒のプラグインハイブリッド、マイルドハイブリッドのセットアップをラインナップします。
また、フルエレクトリックの「i5」も開発中で、「eDrive40」と「M60 xDrive」の存在を確認しており、それぞれ最高出力335psと590psを誇ります。もちろん「M5」も登場しますが、残念ながらこちらはパトカー仕様とはならないはずです。