■デザインはTHE NORTH FACEが担当
「ジャパンモビリティショー2023」では、日本RV協会(JRVA)とのコラボで、35台のキャンピングカーが展示されています。同ショーで初公開されたコンセプトモデルもあります。
トヨタ・コニック・プロが提案するスタイルドカーブランド「CORDE by(コーデバイ)」のランドクルーザー・プラドもその1台。
「LAND CRUISER PRADO “NEWSCAPE”(ランドクルーザープラド ニュースケープ)」と命名されたコンセプトモデルは、「カーライフに“新しい景色”を」という想いが込められているそうです。
アウトドアファッションにおいて、近年絶大な人気を誇っているTHE NORTH FACE、そして同ブランドが共同で素材開発を進めているバイオベンチャー企業の「Spiber(スパイバー)」、そして「CORDE by」とのトリプルコラボモデルです。
THE NORTH FACEは、それまで男性が多かった支持者を女性やキッズまで幅広く広げ、そのロゴを見ない日はないというほど、街中であふれかえっています。
「LAND CRUISER PRADO NEWSCAPE」の見どころは、THE NORTH FACEがデザインを担当した内外装です。同ブランドのロゴが入ったオリジナルのシートカバーが目を惹きます。
●シート素材に植物由来のBrewed Protein繊維を採用
シートカバーには、Spiberが開発した構造タンパク質素材のBrewed Protein繊維という次世代の素材が採用されていて、主原料を石油などの化石資源や動物資源に依存せず、植物由来の糖が使われています。
Brewed Protein繊維は、微生物発酵を利用して製造され、繊維や樹脂状のものなど様々な形態に加工可能なこともあり、次世代の基幹素材とも目されているそうです。このコンセプトカーには、独自開発されたシートカバーの一部にBrewed Protein繊維を活用することで、アウトドア派にサスティナブルな素材が使われていることをアピール。
何よりもTHE NORTH FACEのファンにとっては、そのロゴに惹かれるはずです。さらにエクステリアは、THE NORTH FACEのドーム型テントである「Geodome 4」がモチーフになっています。
白をベースに、黒の2トーンが際立つエクステリアだけでなく、ディテールにもこだわりが散りばめられています。フューエルリッドには、THE NORTH FACEのロゴをインクリメンタルフォーミング(逐次成形加工技術)で入れることで、さりげなく存在を主張。
足まわりは、タイヤ、ホイール、キャリパーがブラックでコーディネイトされています。マッドガードにもTHE NORTH FACEとSpiberのロゴが入っています。
コンセプトカーですので、発売の有無や価格などは未定のようですが、リリースされればTHE NORTH FACEのファンはもちろん、アウトドア派からも熱い視線を浴びることは間違いないでしょう。
(文・写真:塚田勝弘)