■日産・ノートNISMOは、NISMOをより広いクルマ好きユーザーへ届けるため
2023年8月1日には、日産・フェアレディZ NISMO。そして同月8日には日産・スカイラインNISMOが発表され、NISMOロードカーは全5モデルとなりました。
ここでは、これまで販売されたNISMOロードカーを振り返りつつ、最新の中古車事情について紹介していきます。
2013年2月に発売した日産・ジュークNISMOを皮切りに、コンパクトカーからSUV、スポーツカーまで広がりを見せているNISMOロードカー。2014年10月に第5弾モデルとして、日産・ノートにNISMOモデルを追加しました。
日産・ノートNISMOは、従来からの熱狂的なモータースポーツファンや、スポーツドライビング志向のお客さまに限らず、より幅広い層のクルマ好きなユーザーに、NISMOの情熱とこだわりを注いだクルマを提供するため“NISMO”、“NISMO S”の2グレードを設定しました。
ニスモビジネスオフィスのチーフ・プロダクト・スペシャリストである田村宏志さんは、「”もっとどこまでも走り続けたくなるようなクルマ”を最大のコンセプトとして企画しました。コンパクトなクルマに上質なパフォーマンスを織り込むことで、NISMOはあなたのドライビングライフを1グレードアップします」と述べています。
車両本体価格は、ノートNISMOが195万2640円。ノートNISMO Sは224万4240円となっています。
日産・ノートNISMOは、トータルバランスに優れた運動性能が上質なパフォーマンスを実現させるために、NISMOがモータースポーツ活動で培ってきた技術を惜しみなく投入し、パワートレイン、車体、タイヤ、サスペンション、空力などをトータルで最適チューニングすることで、バランスの取れた優れた運動性能を実現させています。
日産・ノートNISMOの外観は、NISMOレッドを活かしたひと目でNISMOと分かるスタイリッシュな外観を目指して、NISMO専用エンブレムに加え、専用のフロントグリル、フロントパンパー、サイドシルプロテクター、リアバンパー、ルーフスポイラー、NISMO専用レッドの電動格納式リモコンカラードドアミラーを装備しています。
そして、自動車メーカーのファクトリーチューンならではの強化したボディ剛性と、スムーズなエンジンパフォーマンスによって、もっとどこまでも走り続けたくなるような、心地よいドライビングを提供してくれます。
日産・ノートNISMOは、NISMO専用フロントグリル、フロントバンパー、サイドシルプロテクター、リアバンパー、ルーフスポイラーをはじめ、専用サスペンション、専用チューニングコンピューター(ECM)、専用ボディ補強(フロントトンネルステー/リアトンネルステー)などを採用。
さらに、日産・ノートNISMO Sは、専用ブレーキシステム、専用スエード調スポーツシート、専用コンビメーター(NISMOロゴ入り、260km/hスケール)、専用ボディ補強(フロントトンネルステー/リヤトンネルステー、フロントサスペンションメンバーステー、リヤクロスバー、リヤアンダーフロアVバー、リヤサスペンションメンバーステー)、専用エアインテークシステムなどを採用しています。
日産・ノートNISMO Sは、最高出力140ps・最大トルク163Nmまで向上した専用チューンを施した1.6L直列4気筒エンジン+5速MTを搭載し、専用ブリヂストンPOTENZA S007タイヤ(225/45R17)+17インチホイールを装着しています。
●2016年のノートe-POWER NISMOの登場でユーザー層が拡大
2016年12月には、日産・ノートe-POWERをベースにNISMOの専用チューンを施した日産・ノートe-POWER NISMOを追加しました。日産・ノートe-POWER NISMOの車両本体価格は245万8080円です。
日産・ノートe-POWER NISMOは、NISMOのチューニングにより、e-POWERのモータードライブ特性を最大限に活かし、より新しく先進的な運転感覚や、胸のすくような加速性能、優れた静粛性など、一歩先をいく新しいNISMOを体感したいユーザーに向けたモデルです。
日産・ノートe-POWER NISMOは、専用のボディ補強と厳選したスプリングによる専用サスペンションなどの採用により、「上質な走り」と「スポーティさ」を高次元でバランスさせ、1クラス上のしっかりとした乗り心地と操縦安定性を実現しています。
さらに、電動駆動の特性を活かして、どこからでも瞬発力の高い加速フィールを提供する専用チューニングコンピューターを搭載し、NISMOらしい走りの楽しさを提供します。ノーマルモード、およびSモードでは、独自のアクセルレスポンスや回生力を実現し、日常のシーンからワインディングまで爽快な走りを楽しめます。
さらに、2018年9月には、車両本体価格267万1920円〜294万1920円の日産・ノートe-POWER NISMO Sを追加。ノートe-POWER NISMO同様に、専用のボディ補強や専用サスペンションなどを採用。さらに、インバーターとコンピューターに専用チューニングを施すことで、発電量の増加と同時に、減速機を強化しています。
これにより、モーターにおいて最高出力100kW、最大トルク320Nmと、ノートe-POWER NISMOに比べて約25%向上し、一層スポーティでパワフルな走りを実現したハイスペックモデルとなりました。
また、日産・ノートe-POWER NISMOのドライブモード設定に比べて、S、ECOモードにもBレンジを設定。スポーツ走行で圧倒的なパフォーマンスを引き出すことはもちろん、燃費性能を追求した様々な走りを楽しめます。
そして2019年10月には、日産・ノートNISMOの特別仕様車として、日産・ノートNISMO Sブラックリミテッド、日産・ノートe-POWER NISMO ブラックリミテッド、そして日産・ノートe-POWER NISMO S ブラックリミテッドが販売されました。
現在の日産・ノートNISMOの中古車相場を見てみると、ノートNISMOの中古車は約115台流通していて、価格帯は約36.3万〜約169万円。そして1.6Lエンジン+5速MTのノートNISMO Sは約76台中古車が流通していて、価格帯は約53万〜約208万円です。
ノートe-POWER NISMOの中古車は約370台流通していて、約73万円〜約229.5万円。そしてノートe-POWER NISMO Sの中古車は約36台流通していて、価格帯は約126万〜約240万円となっています。
ノートe-POWER NISMOとノートe-POWER NISMO Sは流通台数は大きく異なりますが、価格帯がクロスオーバーしているため、巡り会えたらノートe-POWER NISMO Sがおいしいです。
(文・写真:萩原 文博)