平塚 直樹 
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■最新の電子制御で走りがより進化
イタリアのバイクメーカー「ドゥカティ」が誇る、1103ccのスーパーネイキッド「ストリートファイターV4」。
スーパースポーツモデル「パニガーレV4」をベースにカウリングを取り外し、高くワイドなバーハンドルを備えるこのモデルは、野獣的でアグレッシブなスタイルと、サーキット走行にも対応する高い動力性能などで、根強い人気を誇っています。
そんなストリートファイターV4のアップデート版である2023年モデルが、いよいよ日本へ上陸。
電子制御が進化した新型パニガーレV4と同様に、最新バージョンのエレクトロニクスを採用したほか、シングルシート仕様になるなどで、スタイルもよりシャープで精悍になりました。
●軽量な車体に208psのV4エンジン搭載
スーパースポーツのフルカウルモデル・パニガーレV4のネイキッド版として2020年に登場したのがストリートファイターV4です。
ストリートでの走りも考慮したワイドで高いバーハンドルを備えるこのモデルは、アメリカのコミックや映画でおなじみ「バッドマン」シリーズの悪役「ジョーカー」をイメージしたフロントマスクがかなり特徴的。
乾燥重量178〜180kgという軽量な車体に、208psを発生する1103cc・V型4気筒のデスモセディチ・ストラダーレ・エンジンを組み合わせることで、ストリートからワインディング、サーキットまで、さまざまな道を俊敏に走ることができることが魅力です。
●燃料タンクなどのデザインも刷新
その2023年モデルは、欧州などでは2022年10月に発表。当時、日本への導入時期は未発表でしたが、今回6月2日（金）に発売が開始されたことが明かにされました。
新型の主な特徴は、まずシートカウル。従来の2段シート仕様をシングルシート仕様に変更することで、スポーティなキャラクターをさらに強化しています（パッセンジャー用のシートとフットペグは付属品として標準装備）。
また、容量を17Lにアップした燃料タンクは、デザインを2022年モデルのパニガーレV4と同様にすることで、コーナリングやブレーキング時にライダーをより良くサポートする効果も実現。新形状のサイドカバーも装備されるなどのアップデートも敢行されています。
さらに、電子制御システムが進化しているのも注目点です。パニガーレV4に採用された最新のエレクトロニクス・パッケージを装備し、パワーモードに従来からの「ミディアム」「ハイ」に加え、「フル」と「ロー」を新設。
特に、「フル」パワーモードは、1速ギアを除いて電子制御システムを未介入にすることで、エンジンの潜在能力を最大限に引き出すことが可能です。
また、同じく新追加の「ロー」パワーモードでは、エンジンの最高出力を160psに制限することで、公道およびグリップの低い路面でのライディングに対応。スロットル・レスポンスが非常に扱いやすい特性となることで、より安定性が高い走行に貢献します。
ちなみに、従来からある「ミディアム」と「ハイ」パワーモードも、6速ギアのそれぞれに専用のキャリブレーションを備えた新しいライド・バイ・ワイヤ・マップ管理システムを投入。
スロットルを開いた際に、各モードに応じた最適な推進力を得ることを可能としたほか、ストリートファイターV4専用のキャリブレーションにより、より自然なトルク感が味わえるようになりました。
ラインアップには、スタンダード仕様の「V4」とオーリンズ製の前後サスペンション、鍛造アルミニウム合金の3本スポークホイールなどを装備した上級グレードの「V4S」を設定。
ボディカラーは、スタンダード仕様がドゥカティ・レッドの1色、V4Sにはそれに加え、新色のグレー・ネロも設定し全2色で展開します。
価格（税込）は、ストリートファイターV4が268万9000円、V4Sが299万9900円〜307万900円です。
（文：平塚 直樹）
