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■内外装をリフレッシュできるSAny.リノベーション
アウトドアブームの盛り上がりにより、根強い人気を誇るキャンピングカーや車中泊仕様のモデル。でも、一方で、新車には1000万円を超えるモデルも多かったり、納期が1年以上待ちだったりして、欲しくてもなかなか手が出せないユーザーも多いと聞きます。
そんな中、キャンピングカーや車中泊スポットのシェアリングサービスを手掛けるカーステイ(Carstay)では、中古や旧式のキャンピングカーを使い、外装や内装のデザインを改修する「フルリノベーション」などを行う新サービス「SAny.リノベーション」の受注を開始することを発表しました。
これは、同社が新しく立ち上げたキャンピングカーの製造ブランド「SAny.(サニー)」が展開するサービスの一環。古いキャンピングカーなどの内外装や家具などを、おしゃれで自分好みの仕様に変更できることが注目です。
●内装の交換やデザインを刷新
今回サービスを開始するカーステイは、前述の通り、元々は個人所有などのキャンピングカーや、車中泊スポットのシェアリングサービスを全国で展開している企業です。
近年注目されている、バンなどのクルマで旅やアウトドアを楽しむ「バンライフ」というライフスタイルをキーワードに、キャンピングカーに関するさまざまなサービスを展開しています。
そんなカーステイが新しく立ち上げたのが、キャンピングカーの製造ブランド「SAny.(サニー)」。これは、従来から、既存のキャピングカーをシェリングする事業を展開している同社が、キャンピングカー自体の製造も手掛けるサービスに参入するためのブランドで、リノベーションもサービスの一環です。
SAny.リノベーションと名付けられた新サービスでは、中古や旧式のキャンピングカーをベースに、外装はもちろんテーブルなどの家具、シート生地、壁紙や床の張替えなど、内装の交換やデザインの刷新なども行うというもの。
使用する車両は、カーステイが仕入れるだけでなく、ユーザーの持ち込みも可能。つまり、自分で安く購入した車両を、おしゃれにリノベーションできるのです。
同社では、実際に、SAny.リノベーションを活用した車両も発表。カトーモーター社製のトヨタ・ハイラックスをベース車両とした「フォーシーズン」の外装と内装を刷新した「Brunswick(ブランズウィック)」というモデルを、イベントなどで披露しています。
このモデルは、オーストラリアのバンライフをイメージし、デザイン性にこだわった外観と内装が特徴。4WD仕様だから、ハードな悪路も走行可能ですし、3名が橫になれる就寝スペースも確保しています。
ちなみに、この車両は現在、カーシェアで借り出すこともでき、キャンプテーブル、チェア、焚き火台、スピーカー機能付きのランタンもレンタル可能だそうです。
●リノベーションのメニューや価格は?
では、こうしたリノベーションは、どんなメニューがあり、幾らぐらいでできるのでしょうか? 同社によれば、メニューは以下の通り。
ボディ全塗装:70万4000円〜
家具ペイント:28万6000円〜
家具天板・蛇口交換:19万8000円〜
床張り替え:13万7500円〜
LED照明:7万7000円〜
テーブル交換:6万6000円〜
シート生地交換:25万3000円〜
壁紙貼り付け:7万7000円
フルリノベーション:176万円〜
こうしてメニューを見ると、まるで家のリノベーションのようですよね。キャンピングカーは、まさに「動く家」ですから、古い家を購入してリノベすることと同じ感覚のようです。
また、SAny.リノベーションでは、ノーマルのハイエースやキャラバンなどバン型の車両を持ち込み、キャンピングカー仕様に全て改造する「フルカスタム」のサービスも実施するそうで、価格は要問い合わせだとのこと。
ちなみに、車両のリノベーションを行う拠点は、神奈川県横浜市旭区にある「モビラボ(Mobi Lab.)」という同社の施設です。ここは、クルマのオーナー自身が愛車をキャンピングカーなどの車中泊仕様にカスタマイズするためのDIYスペースや、工具レンタルも可能なシェアガレージなどのサービスを提供しています。
つまり、SAny.リノベーションは、そうしたカスタムなどを、カーステイに所属するプロのスタッフが行うということですね。なお、拠点は神奈川ですが、注文は全国から受け付けているそうです。
(文:平塚 直樹)