■高級スポーツカー顔負けの動力性能を内に秘めたラグジュアリーSUV
ベントレー・ミュルザンヌの後継的役割も担うベンティガ・エクステンデッド・ホイールベース(EWB)がお披露目されました。
ベンテイガは、超高級SUVというセグメントを創出し、現行型は2代目で、日本では2016年に発表されています。
同セグメントの世界シェアは約41%に達するそうで、ベントレーの屋台骨を支えています。また日本のベントレーのうち、約50%を占めているそう。そのうちV8エンジンが70%、プラグインハイブリッドが20%、そして12気筒(W12)が10%となっています。
本国では、ユーザーの80%が日常ユース、74%が街乗りで使っているそうです。
今回発表されたEWBは、180mmホイールベースを延長することで、日常使いをより快適なものにする狙いがあるとのこと。
ただし、いかにもロングホイールベース版というスタイリングではなく、フォルム的にバランスが崩れている印象は受けません。SUVであるため、ミュルザンヌよりもヘッドクリアランスに余裕があり、後席は足をゆったり伸ばして座ることができます。
シートは、4シーター、5シーターのほか、完全新設計となる4+1シート(撮影車両)が設定されています。EWBは、もちろん広いだけでなく、ハンドクラフトによるレザーから光がきらめく「ベントレーダイヤモンドイルミネーション」が初採用されているほか、トリムだけで240億通り(こんなにあると選べないですね)の組み合わせが可能だそう。
この「ベントレーダイヤモンドイルミネーション」はEWBならではの装備で、左右フロントドアにそれぞれ12個のLED、左右リヤドアにそれぞれ22個のLEDが配置されていて、ドアパネルのレザートリムに直径1mmの無数のパーフォレーションパターンから光を発するという演出が用意されています。
また、標準設定の4+1シートは後席に3名乗車が可能で、後席左右席を16通りに調整できるほか、ヒーター、ベンチレーター、左右独立のマッサージプログラム5種類などを用意。さらに「ベントレーエアラインシートスペシフィケーション」が設定され、シートが40度までリクライニングするなど、仮眠などもできます。
そのほか、「シートオートクライメート」により設定温度を6段階から選択できるなど、快適なシートヒーターとベンチレーターの設定が可能。また、姿勢調整機能である「ポスチュラルアジャスト」は、ねじれを使った3次元の動きでマッサージしてくれます。広さと快適装備により、ショーファードリブンとしてのニーズも満たしてくれます。
搭載されるエンジンは、4.0L V8デュアルツインスクロールターボで、8速ATとの組み合わせにより最高出力550PS/最大トルク770Nm、最高速290km/h、0-100km/h加速4.6秒を誇ります。
EWBには、「エレクトロニックオールホイールステアリング」が標準装備されます。前者は後輪の進行方向が微調整(同位相)されることで走行安定性を向上。低速域には後輪が前輪と逆方向(逆位相)になることで、通常版のベンテイガよりも7%短い5.9mという最小回転半径になります。
ベンテイガのうち、販売シェア20%を目指すというEWBは、22インチ10本スポークアルミホイール、ブライトバンパーグリル、「Azure」の刺繍やバッジが配置される「アズール」も用意されています。
●価格
「スタンダードモデル」:2802万8000円
「アズールモデル」:3162万5000円
(文・写真:塚田 勝弘)
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