■メルセデス・ベンツとは異なり、共通の設計特性を持つ「FAAR」スケーラブルアーキテクチャー採用
BMWは現在、コンパクトクロスオーバークーペSUV「X2」次期型の開発に入っていますが、そのフルエレクトリックバージョンとなる「iX2」市販型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
電動化に特化したBMWの「i」ブランドは、2020年に「X3」のEV版となる「iX3」を発表。その後「iX」を導入し、今年初めには「X1」のEV版「iX1」がワールドプレミアされており、iX2はブランド初となるフルエレクトリッククーペSUVとして誕生します。
豪雪のスウェーデン北部にある、同ブランドテストトラックで捉えたプロトタイプは、ダミーコンポーネントを多用し、フルカモフラージュされています。
しかし完全に閉じられたグリルを装備、ドアには「Electrified Vehicle」のステッカーを貼り、リアバンパーにエキゾーストパイプが見当たらないことから、このプロトタイプがフルエレクトリックモデルであることがわかります。
ライバルのメルセデス・ベンツは、EVモデルとICE(内燃機関)モデルにそれぞれ専用のプラットフォームを採用しますが、BMWでは共通の設計特性を持つ「FAAR」スケーラブルアーキテクチャーに載ります。
次期型では、X2と同様に先代より劇的に変化したクーペルーフを採用。よりスポーティさを増すとともに、ボディが拡大される可能性があります。
実は兄貴分のクーペSUV『X4』が終焉すると噂されており、その場合、X4の後継モデルの役割も担う可能性があるからと思われます。
キャビン内では、10.25インチのデジタルインストルメントクラスターと、10.7インチのインフォテインメントシステムで構成される曲面ディスプレイが確認できます。「iDrive8」システムの搭載など、他のBMWモデルが設定したトレンドに従うと予想されます。
ベースとなるX2次期型では、2.0リットル直列4気筒ターボエンジンをX1から流用、最高出力241ps・最大トルク400Nmを発揮。一方iX2では、シングルモーターの「eDrive20」(FWD)とデュアルモーターの「xDrive30」(AWD)という2つのパワートレインを提供するとみられます。
iX2のワールドプレミアは、2023年半ばと予想されています。