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■扱いやすいエンジンや車体が魅力
ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)は、2022年10月20日、オフロードでのファンライディングを楽しめる専用モデル「TT-R125LWE」と、子どもなど向けの入門用モデル「TT-R110E」を発売することを発表しました。
123cc・空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載するTT-R125LWEは、始動性に優れるセルスターターを装備した扱いやすいパワー特性などで、初心者からベテランまで、幅広い層がオフロード走行を気軽に楽しめるマシン。
一方、110cc・空冷4ストローク単気筒エンジン搭載のTT-R110Eは、ギヤチェンジが不用な自動遠心クラッチなどの搭載で、バイクに初めて乗る子どもなどでも走りが楽しい入門用のオフロードマシンです。
いずれも、2022年11月30日に発売されます。
●TT-R125LWE
2000年の発売以降、オフを手軽に楽しめるマシンとして、初心者からベテランまで幅広い層から支持を得ているのがTT-R125LWEです。
日本では、2007年モデル以来の導入となる新型では、良好な始動操作性を実現するセルスターターを装備した123cc・空冷4ストローク単気筒エンジンを採用(始動用キックペダルも併用)。
幅広いユーザーの扱いやすさを考慮し、中低速トルクを重視した特性で、レスポンスの良いVM20キャブレターにより高回転までストレスなく回ることが特徴です。
また、さまざまなライディングアクションにフィットするスリムな車体に、体を前後移動する際の自由度が高いフラットなシートを採用。軽快な乗車フィーリングを実現します。
足まわりでは、前180mm、後168mmのホイールトラベル(サスペンションの可動によってホイールが動く最大移動量)を確保。
加えて、フォークブーツ付きのフロントサスペンションはイニシャル調整機構付き、リヤサスペンションは伸側・圧側の減衰力調整機能とイニシャル調整機構も備えたリンク式を採用。
ライダーの技量や体格、好みに応じたセットアップもできることで、幅広い層の走りに対応しています。
さらに、フロント19インチ、リヤ16インチのオフロード走行専用タイヤも採用し、さまざまな走行条件に適応。フロントブレーキには有効径φ198mmの大径ディスクも採用することで、強力な制動力と優れた操作性も確保しています。
外観には、ヤマハが誇るモトクロス競技用「YZシリーズ」のイメージを受け継いだデザインやグラフィックも採用し、スタイル的にも本格派の雰囲気が満点。
価格(税込)は、45万1000円です。
●TT-R110E
一方のTT-R110Eは、オフロードを初めて走る子どもなどに向けた入門用モデルとして開発され、YZシリーズを受け継ぐスタイルと扱いやすさを調和させたマシンです。
主な特徴は、粘り強く心地よい加速感を生む、110cc・空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載すること。こちらもセルスターターを装備することで(キック式も併用)、良好な始動操作性も実現します。
また、エンジンの回転力を利用してクラッチを繋ぐ「自動遠心クラッチ」を採用することで、煩わしいクラッチ操作が不要なうえ、シフトペダルの操作だけで変速が可能です。トランスミッションは、4速リターン式で、バイク初心者でもシフト操作がとても楽にできます。
車体には、軽量・高剛性のスチール製バックボーンフレームを装備。また、アルミ鋳造製のハンドルクラウンは、軽快で優れたハンドリングをもたらし、外観品質向上にも貢献します。
ほかにも、足まわりに、余裕のホイールトラベル確保とマス集中に貢献するモノクロスサスペンションをリヤへ装着(ホイールトラベル量110mm)。115mmのホイールトラベルをもつフロントサスペンション、最低地上高180mmの車体設計などとの組み合わせで、優れたオフロード走破性を実現します。
ちなみに、ヤマハのオフロード入門モデルには、49cc・空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載する「PW50」もありますが、こちらは、車体がより小さく、体重25kg以下の子ども向け。TT-R110Eの方は、小学生など、より体が大きいライダー向けだといえます。
車体サイズも、PW50が全長1245mm×全幅610mm×全高705mmなのに対し、TT-R110Eは全長1565mm×全幅680mm×全高920mmですから、ひとまわり大きいことが分かります。
こちらの外観も、燃料タンクをはじめ、エアスクープ、前後フェンダー、サイドカバーなどに、モトクロス競技用「YZシリーズ」と同じイメージやデザインのパーツを採用。本格的モトクロッサーの雰囲気も抜群です。
なお、価格(税込)は、29万7000円です。
ちなみに、TT-R125LWEとTT-R110Eは、国土交通省の認定を受けていませんので、ナンバープレートの取得はもちろん、公道走行もできません。
販売は、全国の「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」で行われます。
(文:平塚直樹)