大きく変わったクラウンは明治維新…ではなく、戦国時代の幕開け?【週刊クルマのミライ】

■新型クラウンは4バリエーションを用意

トヨタのフラッグシップとして認知され、強いブランド力を持つモデルが「クラウン」です。そんなクラウンがドラスティックなモデルチェンジを果たすという噂が流れると、「次期クラウンはSUVになる」といった報道も増えていました。

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16代目となる新型クラウンは4つのバリエーションで登場(手前からクロスオーバー、スポーツ、セダン、エステート)

2022年7月15日(金)のワールドプレミアでは、そうした予想をはるかに上回るインパクトのある発表がされました。

なんと新型クラウンはクロスオーバー(リフトアップセダン)、スポーツ(5ドアハッチバック)、セダン(4ドアセダン)、エステート(ステーションワゴン)という4つのバリエーションで登場するというのです。

いずれも新開発されたプラットフォーム(エンジン横置きタイプ)を土台にしているという点では共通ですが、それぞれフロントマスクも異なるなど、クラウンという単独車種のバリエーションというよりは、クラウン・ファミリーの誕生といえます。

●クラウンとして16代目だから明治維新

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新型クラウンから先陣を切るのがクロスオーバー。2022年秋の発売を予定。

これほどの変革について、トヨタの豊田章男社長は「新型クラウンは16代目にあたります。江戸幕府は15代将軍・徳川慶喜で終わりました。(これまでのクラウンが江戸時代だとすれば)16代目となるクラウンは明治維新なのです」と話します。

そうであれば、新型クラウンに用意された4つの車型は明治維新を推進した西郷隆盛、大久保利通、岩倉具視、木戸孝允といった維新の偉人になぞらえることができそうです。また明治維新以降、外交が活発になったことを考えると、新型クラウンが世界40の国と地域で売られるグローバルモデルに進化したという点とも符合します。

まさに歴史は繰り返す、といったところかもしれません。

●足利幕府も15代、北条執権は16代

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65年以上に渡り続けてきたFRレイアウトからFFレイアウトのハイブリッド4WDになった。

とはいえ、15代で終わったのは江戸幕府だけではありません。足利氏が将軍をつとめた室町幕府においても、その最後は15代将軍・足利義昭でした。

ご存知のように室町幕府の崩壊後は、いわゆる戦国時代となります。各地で名将が群雄割拠したように、新型クラウンが4つのバリエーションを持っているのだすれば、どれかひとつのカタチが織田信長となって天下統一をするのかもしれません。

ところで2022年の大河ドラマでは鎌倉時代の北条家による執権政治のはじまりが描かれています。その北条執権は、じつは16代目で終わっているのです。

はたして、16代目となった新型クラウンは明治維新となるのか、戦国時代への幕を開けるのか、はたまた一旦ピリオドを打つモデルになるのでしょうか。いまを生きる我々が歴史の証人となれるという点でも大いに注目です。

自動車コラムニスト・山本 晋也

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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