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■旧車好き167名にEVに関するアンケートを実施
最近は、国内外の自動車メーカーが100%電気で走るEVモデルの新型車をこぞって発表しており、業界全体でEV普及への足並みを揃えはじめています。
一方で、そうした動きにまるで反発するかのように、ガソリンエンジンを搭載する旧車の人気も高まっており、スポーツモデルを中心に中古車価格も高騰しています。
特に、旧車好きには、よく「ガソリンエンジンに乗れるのは今のうち」と思っている人も多いといわれますが、実際にEVに対してどう思っているのでしょうか?
旧車に特化した買取サービス「旧車王」を運営するカレント自動車では、旧車に興味のある167名を対象に、EVに関するアンケート調査を実施。
その結果、将来もずっと「旧車に乗り続けたい」と思う人が46.1%いる一方、「EVに乗りたい」という人も一定数いることが判明。また、乗ってみたいEVモデルの人気ランキングも明かになりました。
●「旧車に乗り続けたい」人が46.1%
今回の調査は、2022年6月16日〜2022年6月26日の期間、インターネットによるアンケートにより行われたものです。調査では、
まず「将来的にEVに乗りたいと思うか」を質問。結果は以下の通りです。
1位:「旧車に乗り続けたい」 46.1%
2位:「わからない」 29.3%
3位:「将来的にはEVに乗りたい」 24.6%
旧車好きの人は、やはり将来的にも旧車に乗り続けたいという方が多いことから、ガソリンエンジンのファンが多いようですね。ただし、「わからない」と回答した人も29.3%いることから、今後、旧車好きも惹かれるようなEVモデルが出てくれば検討する可能性はあるのかもしれません。
●旧車のEV化に興味はある?
次に、調査では、旧車好きの人たちに「EV化した旧車に乗ってみたいか」を質問。これは、旧車のパワートレインをガソリンエンジンからモーターとバッテリーで走る仕様にしたクルマに乗ってみたいか、といった意味ですね。
こうした旧車の「EVコンバート」は、日本ではあまり一般的ではないですが、アメリカなど海外ではカスタマイズのひとつとして、徐々に人気が出ているようです。
そして、アンケートの結果は…。
1位:「いいえ」 58.7%
2位:「はい」 31.1%
3位:「わからない」 10.2%
となりました。「いいえ」が半数を超えていますね。旧車のEVコンバートは、もともとのエンジンがモーターになるため、やはりガソリン車ならではの旧車の味が失われてしまうと考える人が多いのでしょうか。
しかし、「はい」と回答した人も31.1%いることから、旧車をEV化したクルマに興味があるユーザーも一定数いるようです。
●乗ってみたいEVランキング
調査では、さらに「乗ってみたいEV」についても質問。結果は次の通りです。
1位:「なし」 79票
2位:「ポルシェ・タイカン」 14票
3位:「ホンダ・Honda e」 8票
4位:「アウディ・e-tron」 7票
5位:「トヨタ・bZ4X」 6票
※上位5位までを抜粋
最も多かった回答は、「なし」が79票で圧倒的ですが、2位には14票で「ポルシェ・タイカン」が入っていますね。
タイカンは、スタンダード仕様でも最高出力408psを発揮し、0-100km/h加速が5.4秒。タイカンターボSでは最高出力761psを発揮し、0-100km/h加速2.8秒といった、優れた動力性能を持つといわれています。
旧車好きには、スポーツカー好きも多いといわれますが、やはり世界屈指のスポーツメーカーが出した初の100%電気自動車ということで、気になっている人も多いのでしょうね。
3位はホンダが2020年に発売したシンプルでキュートなデザインを持つコンパクトEVのHonda e。
4位は、SUVや4ドアクーペなど豊富なバリエーションを持つアウディのe-tron。5位には、2022年5月にトヨタが発売したSUVタイプのbZ4Xがランクインしています。
今回の調査を見る限りでは、旧車好きには、意外にも「将来的にはEVを検討している」人も一定数いることが分かりました。
ただし、やはり「旧車に乗り続けたい」「乗りたいと思うEVは特にない」といった人が多数派。今ブームといわれている旧車の人気ぶりがうかがえる結果となったようです。
(文:平塚 直樹)