ノートのSUVはオーテック製。ノート オーテック クロスオーバーは、サイズはコンパクトで見た目も運転間隔もドッシリとした個性派!

■日産・ノートに、オーテック仕様のクロスオーバーが仲間入り

●オーテックブルーのクロスオーバーには、こだわりがいっぱい詰まっている

日産オーテック
「オーテック仕様」といえば、このオーテックブルー

「オーテック」と言えば、ファクトリーカスタムを提唱する日産のグループ企業として、ベース車をプレミアムスポーティにアップグレードしたオーテック仕様や、モータースポーツなどをキーワードとするNISMO仕様、また商用車や福祉車両などの架装を一手に引き受けています。

オーテック
オーテックのファクトリーでは、スーパーGTのGT500用パーツから福祉車両の特別仕様まで製作

ノート オーテック クロスオーバー』は「プレミアムでスポーティ=意のままに快適にストレスなく万人が扱えるモデル」をコンセプトに、コンパクトなノートの室内パッケージはそのままに、車高を25mm上げSUVに仕立てたモデル。

ベース車の機能的な装備やパーツ類を活かしつつ、随所にオーテックらしさを採り入れ、それは質感を高めるデザインからタイヤ選定、足まわり、ステアリングのチューニングなどによる走行パフォーマンスまで手を入れ、整えられています。

ノート オーテック クロスオーバー
飯田裕子さんがノート オーテック クロスオーバーをチェック!

世の中には単に車高を上げたスタイル重視のモデルもあるけれど、こちらは日常~非日常、アスファルト~雪/砂利道などをクロスオーバーさせるモデルとして車高アップ分のドライブフィールにまでこだわり、足まわりのチューニングまで行っているところがオーテックらしいですね。

エクステリアデザインは、大径タイヤ&ホイールを履くのにふさわしいオーバーフェンダーや、サイドシルプロテクター、ルーフモールがSUVらしさを演出。

オーテックらしさとしては、モダンな印象ながらキラキラと華やかさを放つ専用グリル、オーテック・ブルーイルミネーションランプ、メタルペイントの施されたドアミラーなどが個性を際立たせています。

また、オーテックと言えば、セレナやエクストレイル、リーフやノートの購入者の半数以上が「オーテックブルー」を選ぶのだそうで、このクロスオーバーのブルー(正式名はオーロラフレアブルーパール)を纏ったボディも、ハツラツとしていながら大人も選びたくなる落ち着きも醸しだしていました。

しかし、積極的にブルーを選びたくなるモデル、いやブランドって他にはなく、凄いですよね。

●ベースのノートに比べSUVらしさはいっぱいだけど、見た目以上にコンパクト

ボディサイズはベース車のノート全長4045mm×全幅1695mm×全高1505mm、地上高120mm(2WD)/125mm(4WD)に対し、全長4045mm×全幅1700mm×全高1545mm、地上高145mm(2WD)/150mm(4WD)。コンパクトSUVと理解しつつも、このクルマを単体で見るとドッシリと大きく見える頼もしさも、世の中のコンパクトSUV含め、女性筆者としては人気の理由の一つなのかもしれないなぁ、と思うのでした。

インテリアはパッケージング、造形や装備はノートと共通。オーテッククロスオーバーとしてのこだわり変更点は、ブラック基調の内装の質を高めるシートのレザー(合皮)表皮の全面変更と、室内のそこかしこにあしらわれたブルーのステッチやロゴ。

個人的にはニュアンスブルーのウッドパネルフィニッシャーの採用がさり気ないけれど、このモデルの上質な雰囲気を高めるのに貢献していると思え、ステッチはお約束な感じだけど、パネルのダーク系ブルーにオーテックデザインのこだわりを感じます。

●クルマ好き飯田裕子も納得の、ドッシリと安心感ある走り

運転席に座り、高めの着座位置から眺めるインテリアは、質感の高さも伝わるスポーティな印象。

室内新世代のe-POWERのシステムを起動させ、試乗コースイン。低速走行ではステアリングの操舵フィールはベース車と変わらない印象だったけれど、速度が増すにつれしっかりとしてきます。高速コーナリングは試せなかったけれど、中速レベルでは背の高さを感じさせない安定感を保ち、4輪が路面をしっかりと捉える感覚も安心感とともに伝わってきます。

ノート オーテック クロスオーバーのタイヤ&ホイール
ノート オーテック クロスオーバーは、16インチが標準

タイヤサイズはベースのノートの15インチに対し、クロスオーバーは16インチを標準装着。専用のスプリングやショックアブソーバーがふらつきやコーナーで浮くようなロール感を抑え、走行シーンに応じてステアリングの重さも自然に変わるパワーステアリングの採用によって、運転好きを満足させるドライバビリティが与えられていました。

ノート オーテック クロスオーバーのエンジン
ノート オーテック クロスオーバーの発電用エンジンはベース車のノートX同様、1.2L

エンジンで発電、モーターでタイヤを駆動させるe-POWERの動力を、アクセルの強弱でトルクをコントロールできるワンペダルドライブも相まって、この一体感のある走りは他では得られない特徴であり、魅力。さらにドライブモードECO/SPORTを切り替えれば、特にSPORTでは加速感が変わり、走りに強弱やメリハリがつけやすくリズミカルなドライブフィールが楽しめます。

ノート オーテック クロスオーバー
走りはSUVの高さを感じさせずにドッシリ!

背の高さは気にならず、4つのタイヤの接地感とドッシリとした安定感は2WD/4WDともに共通ですが、4WDのほうがよりドッシリ感は強めな印象。ただ、ベース車よりもちょっと硬めなため、特に後席の乗り心地はベースのノートやオーラのほうが良いのも正直な印象。一応、お伝えしておきます。

ノート オーテック クロスオーバー
オーテックならではのセンスと安心感はさすが!

地上高は雪路(深い雪の脱出性能)やキャンプ場の砂利道走行などを視野に入れつつ、一方で立体駐車場にも入れる25mmのアップ。

新世代e-POWERを搭載するノートを、アクティブ&スポーティに仕上げたSUVモデル。オーテックのセンスとこだわりの技が詰め込まれたノート オーテック クロスオーバーはノートファミリーの中ではもちろん、他ブランドにもない個性の詰まったコンパクトモデルと言えそうです。

(文:飯田 裕子/写真:井上 誠)

ノート オーテック クロスオーバーの主なスペック
ノート オーテック クロスオーバーの主なスペック

【SPECIFICATIONS】
車名:日産 ノート オーテック クロスオーバー(FOUR[4WD])
全長×全幅×全高:4045×1700×1545mm
室内寸法 長×幅×高 2030×1445×1240mm
ホイールベース:2580mm
トレッド 前/後:1490/1490mm
最低地上高:145mm(4WD=150mm)
車両重量:1240kg(4WD=1360kg)
乗車定員:5名
エンジン:HR12DE DOHC水冷直列3気筒
ボア×ストローク:78.0×83.6mm
排気量:1198cc
最小回転半径:5.2m
タイヤ&ホイール:195/60R16 89H&専用16インチアルミホイール(切削光輝/16×5.5J)
価格(税込):2,537,700円(FF)/2,796,200円(4WD)

【関連リンク】

日産自動車 ノート オーテック クロスオーバー
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/note/specifications/autech_crossover.html