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■クルマに比べてナビの必要性は低いが、長距離ツーリングには必須
●高精度で高価な専用ナビ、精度は劣るが手軽なスマホナビに棲み分け
バイク用ナビゲーションには、専用ナビ(マウントタイプ、ポータブルタイプ)とスマホを利用するスマホナビがあります。それぞれメリット、デメリットがあるので、バイクの使い方に合ったタイプを選ぶことが大切です。
長距離ツーリングには必須のバイク用ナビゲーションについて、解説します。
●ナビゲーションの基本構成
ナビの主要な役目は、自車位置の確認(測位)、周辺状況の認識、目的地の検索、経路案内などです。ナビはGPSの電波を受信して、自車の位置を常時モニターしながら地図上に表示して、音声案内で目的地まで誘導します。ナビ本体には、GPSの電波を受信するアンテナ、地図データを記録した媒体を読み込む装置、モニター、CPUが装備されています。
カーナビでは、GPSによる自車位置を車速やジャイロセンサーの信号で補正して、測位の精度を上げています。バイク用ナビでは、コストやスペースが限定されるため、カーナビに比べて簡易な様々なタイプのナビが市販化されています。
●バイク専用ナビの特徴
・マウントタイプ
バイク専用に特化したナビで、専用ケースやマウントがセットになってハンドル部に固定するタイプです。基本的にはカーナビと同じで機能が充実しており、ヘルメットやグローブ装着時にもインターフェイスやボタンが便利に使えます。ただし、バイクから長時間離れる場合は据え置きのままでは盗難のリスクがあるので、ナビ本体をマウントから外さなければいけません、その方が安全です。
・ポータブルタイプ
マウントが付属していないポータブルタイプは、ナビをタンクバッグやポーチなどに入れて使います。据え置きにしたい場合は、専用のマウントなどで固定することも可能です。
ポータブルタイプは汎用性が高い一方で、バイク用ナビとしての機能はマウントタイプに劣ります。ただし、マウントタイプに比べて価格が安く、バイクとクルマで共用する場合や盗難の心配がない点が優れています。マウントタイプなら10万円以上、ポータブルタイプは数万円程度と圧倒的に安価です。
●スマホナビの特徴
スマホナビの最大のメリットは、高価な専用ナビに比べて通信費以外にコストはかからないことです。スマホさえ持っていれば「Google MAP」などの無料アプリでナビ機能を使うことができます。さらに本格的なナビ機能を使いたいなら、有料アプリも用意されています。また専用ナビは地図の定期的な更新が必要ですが、スマホナビでは常に地図が最新に自動更新されるというメリットもあります。
ただし、位置情報をGPSだけに頼るスマホでは測位の精度が低くなります。また、山中やトンネル内、高層ビルの陰などGPSの電波状況が悪い条件では、一時的にナビが機能しなくなることがあります。その他、スマホバッテリの消費が大きくなる、振動に弱いなどのデメリットがあります。
スマホを使えば、基本的にアプリの入手や更新のための費用が掛からないので、バイク用についてはスマホで十分というのが一般的かもしれません。しかし、専用ナビでないと無理な機能がある、測位精度が劣るなどの弱点もあるので、専用ナビを好むユーザーがいることも事実です。何を重視するかで、どれを選ぶかが決まります。
(Mr.ソラン)