縦目2灯ヘッドライトでイカツさUP! スズキのコワモテ顔バイク「GSX-S1000」がフルモデルチェンジ

■マッチョなストリートファイターが進化

様々なバイクのスタイルの中でも、近年、世界的に高い人気を誇っているのが「ストリートファイター」というスタイルです。

基本的にはカウルレスのネイキッドというジャンルに属するストリートバイクなのですが、カウル付きのスーパースポーツと遜色ない高い動力性能や強靱な足まわりなどを採用、独特のマッチョなフォルムが魅力のモデル群です。

そんなストリートファイターの1台、スズキの大型スポーツバイク「GSX-S1000」がフルモデルチェンジし、6月より欧州をはじめ世界各国で順次販売を開始することが発表されました。

スズキのコワモテ顔バイク「GSX-S1000」がフルモデルチェンジ
GSX-S1000は、ストリートでの爽快な走りが魅力

先代モデルから定評があるワイルドなフォルムは継承しつつも、縦型2灯のLEDヘッドライトを採用するなどのフェイスデザインによりイカツさをアップ! 最新の電子制御システムを新搭載するなどで、より高次元の走りを実現しています。

では、実際にどんなマシンに変貌したのか、その詳細を紹介しましょう。

●998cc・4気筒をストリート向けにチューン

先代のGSX-S1000は、2015年に登場したスズキのグローバルモデルです。エンジンには、スーパースポーツモデルの「GSX-R1000」に搭載されている排気量998ccの水冷4気筒を搭載。

スズキのコワモテ顔バイク「GSX-S1000」がフルモデルチェンジ
GSX-S1000の先代モデル

ワインディングやサーキットでの走りも想定したセッティングが施されたGSX-Rに対し、GSX-S向けエンジンはストリート向けのチューニングを実施。滑らかなスロットルレスポンスや俊敏な加速性能を誇り、爽快なスポーツライディングを実現します。

また、GSX-R用を継承したアルミ製スイングアーム、外径43mmのカヤバ製倒立フロントフォーク、ブレンボ製フロントブレーキなどで足まわりも強化。大排気量マシンながら、軽快な走りを楽しめる仕様となっていました。

ちなみに、GSX-Sにはカウルが付いたツーリング仕様の「GSX-S1000F」や、750ccエンジンを搭載した「GSX-S750」、125cc版の「GSX-S125」などもラインナップされています。

新型では、先代同様にGSX-R1000のエンジンに専用チューニングを施して搭載。最高出力は112kW(152.3ps)/1万1000rpm・最大トルクは106N・m(10.8kgf-m)/9250rpmを発揮します。

スズキのコワモテ顔バイク「GSX-S1000」がフルモデルチェンジ
スズキ・GSX-S1000のメタリック・トライトン・ブルー(*カラーは海外仕様)

先代の国内仕様が最高出力は148psでしたから、パワーは若干のアップ。一方で、最大トルクは先代が10.9kgf-mですから、ほんの少しだけダウンしています。

これは欧州で2020年より新型の二輪車を対象に導入された新しい排ガス規制「ユーロ5」に対応(欧州仕様車)した影響でしょうが、数値的な差はほんのわずか。動力性能的にはほぼ同じと見ていいでしょう。

●最新の電子制御システムも搭載

外観では、前述の通り、モノフォーカスタイプのLEDヘッドライトを縦型2灯に配列した斬新なデザインを採用。よりアグレッシブでイカツさを増した「コワモテ顔」になっています。

スズキのコワモテ顔バイク「GSX-S1000」がフルモデルチェンジ
GSX-S1000の印象的な縦型2灯LEDヘッドライト

また、新しく電子制御システムS.I.R.S.(スズキ・インテリジェント・ライド・システム)を搭載。出力特性を3つのモードから選択できるSDMS(スズキ ドライブ モード セレクター)や、先代の3段階から5段階の選択が可能となったトラクションコントロールシステム、クラッチレバーを操作しなくてもシフトアップ/ダウンできる双方向クイックシフトシステムなどを採用します。

スズキのコワモテ顔バイク「GSX-S1000」がフルモデルチェンジ
GSX-S1000のサイドビュー

これらにより、ライダーの経験値や路面の変化に応じた走行が可能。スポーティなライディングから普段の街乗りまで、ライダーが幅広いフィールドで走る楽しさを味わえる仕様になっています。

なお、国内仕様の販売時期や価格はまだ未発表ですが、イギリスでは6月に1万999ポンド(約166万円)で販売されるようです。

(文:平塚 直樹/写真:スズキ)

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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