■2.2Lディーゼルエンジンの最高出力を10PS向上
マツダは、2020年11月9日に発表された中期経営計画の見直しで、この2年間は、ハードウェアのアップデート、制御技術による商品改良を掲げています。以前お伝えしたように、MAZDA 3の商品改良も同計画に沿う内容になっています。
そんな中、2020年12月3日、マツダの屋台骨を支えているSUVのCX-5、CX-8の商品改良を実施しました。
CX-5、CX-8の商品改良のほか、MAZDA 2、CX-5、CX-8、MAZDA 6の特別仕様車「BLACK TONE EDITION」の商品取材会がありましたので、ご報告します。CX-5、CX-8の両SUVは、日本市場だけでなく北米でも人気を集めている主力SUVです。
なお、マツダは、日本市場においてSUVが約6割を占め、SUVの約半分に達するのがCX-5、CX-8になってるそう。ここでは、最上級SUVであり、3列シート(6人乗り、7人乗り)のCX-8についてご紹介します。
走りの面では、制御技術の向上により、2.2Lディーゼルの「SKYACTIV-D2.2」の最高出力が190PSから200PSに引き上げられ、アクセルペダルの操作性が改善され加減速のコントロールがしやすくなったそう。最高出力の向上に加えて、高速道路への合流や追い越しなど、よりパワフルな加速フィールが得られるとしています。
また、2.5ガソリンターボをのぞき、トランスミッションの「SKYACTIV-DRIVE」制御変更により、追い越し時や再発進時などにレスポンスの向上が図られたそう。CX-8は「Executive Mode」に代表される上級グレードが人気で、約35%に達し、量販グレードが約40%を占めているとのこと。
今回の改良では、上級仕様のフロントグリルのデザインが変更され、よりエレガントな佇まいになっています。
また、新ボディカラーの「プラチナクォーツメタリック」も専用設定されています。CX-5との差別化を図って欲しいというニーズに応えるもので、最上位グレードの「Exclusive Mode」は、新デザインの19インチアルミホイール、フロントバンパー下部にガーニッシュが配され、ワイド感が増したテールパイプが用意されるなど、一段と高級感のあるエクステリアになっています。
さらに、インテリアでは、ナッパレザーを採用するシートの細部にキルティングが施され、ブラックのパイピングがアクセントになるなど、欧州の高級SUVに引けを取らないムードが醸し出されているのが印象的です。
なお、「Executive Mode」のシートは、6人乗りに加えて、7人乗りが追加設定されています。7人乗りを選択すると16万5000円安になります。「Executive Mode」は、「オーバーン」のシートカラーが新たに採用され、ほかにも「ピュアホワイト」を設定。また、「L Package」のシートカラーにブラックとレッドが新採用されています。そのほか、利便性の向上も盛り込まれています。
従来から設定されていたパワーリフトゲートに、今回ハンズフリー機能が付加され、両手が塞がっていても楽に操作できます。
インテリアでは、ワイヤレス充電(Qi)が設定されたほか、センターディスプレイのサイズが8インチから8.8インチもしくは10.25インチから選択できます(グレードにより異なります)。さらに、ディーラーとの接続(メンテナンスアラート)、エマージェンシーコール、リモートコントロールなどのコネクティッドサービスの導入も図られています。
CX-8の価格帯は、299万4200円〜510万9500円です。
(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)