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●最もウェイトハンデが厳しいラウンド。ハンデが軽いチームが予選で快走
すっかり秋本番となった10月24日、三重県の鈴鹿サーキットではスーパーGT第6戦「FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE」が開催されました。
今シーズンは新型コロナウイルス感染症の影響で開催スケジュールが大幅に変更されたスーパーGTですが、西日本でサーキットに入場して観戦できる唯一の大会ということで、土曜日から非常に多くの方々が鈴鹿サーキットに来場し、マシンの音や匂い、そして雰囲気を楽しんでいる様子でした。
開催初日となるこの日午前中にはフリー走行が行われ、8月にここ鈴鹿で行われたスーパーGT第3戦予選でポールポジションを獲得した#64 Modulo NSX-GTがトップタイムをマーク。2番手には#19 WedsSport ADVAN GR Supraと、ダンロップとヨコハマを装着するマシンが並びました。
また、3番手には#8 ARTA NSX-GTがつけ、ウェイトハンデ(WH)の軽いマシンが好タイムを記録する結果となりました。
●ルーキーの躍進著しいGT500クラス
午後には公式予選が行われました。例年では鈴鹿で開催されていない時期でのスーパーGT開催ということもあり、10分間で行われるQ1では各チームがそれぞれのタイミングで比較的早い段階からコースイン。決勝を見据えてのタイヤ選択の違いなども垣間見ることができました。
そのQ1も残り時間が3分を切り各車がアタックラップに入った頃、第3戦のウィナー#23 MOTUL AUTECH GT-R 松田次生選手がダンロップコーナー立ち上がりでコースオフ、マシンは飛び跳ねながらスポンジバリヤに激突してしまいます。このクラッシュによって赤旗が提示され、23号車GT-Rはマシンの修復ができれば翌日の決勝は最後尾からのスタートとなってしまいます。
そして予選は残り時間5分で再開され、唯一赤旗提示前にアタックを終えていた#100 RAYBRIG NSX-GT 山本尚貴選手以外の13台がQ2進出に向けて、一度冷えたタイヤで再びコースに戻っていきます。するとここでも午前中のフリー走行で調子の良かった19号車Supra、今シーズンGT500フル参戦初年度のルーキー宮田莉朋選手がトップタイムを記録。2番手にはこちらもルーキーの64号車大津弘樹選手がつけます。
Q1では6番手となった100号車NSXと7番手タイムをマークした#38 ZENT GR Supraを除く6台が燃料リストリクターのないWH50kg以下のマシンとなりました。
●予選番長?今シーズン6戦中3回目のポールポジションを獲得
続いて行われた予選Q2でもダンロップタイヤの64号車NSX、そしてヨコハマタイヤの12号車Supraと16号車NSXが早い段階でコースイン、しっかりとタイヤを温めます。
しかし最初に好タイムをマークしたのはブリヂストンタイヤの8号車NSX福住選手。1’44.963とこの日GT500全体で初めてとなる44秒台を記録します。その後全車がタイムアタックに突入しタイムを削っていきますが44秒を切るマシンは現れず、福住選手が2戦連続となるポールポジションを獲得しました!
2番手には前回の鈴鹿でポールポジションを獲得した64号車伊沢拓也選手が入り、HONDAのホームコースでフロントローをNSXが独占するかたちとなりました。3番手には19号車・国本雄資選手が入り、フリー走行でのトップ3台が予選でもその好調さを発揮する結果となりました。
25日の決勝ではWHの軽い上位スタートのマシンがそのまま逃げ切ることができるのか、それとも今シーズン決勝レースでめっぽう強いSupra勢が今回も上位に上がってくるのかが非常に気になります。
フルウェイトでの最後のレースとなる決勝は25日13時スタートの予定となっています。
(写真:吉見幸夫、H@ty、GTA 文:H@ty)